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2008年3月の記事

2008年3月31日 (月)

花曇

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花曇、肌寒し。

昨夜遅く、思い立って、Amazonにて、

「山川日本史小事典」を購入する。

今まで、必要を感じながらも、買いそびれていただけ。

時々、目的もなく、パラパラとめくるのもよい。

猿楽町の枝垂れ開花する。

晴天よりも、曇と風雨の観桜の方が好きだ。

垂れ込める暗雲と桜の組み合わせが、

何故か、心をかき立てるのだ。

夕刻より、冷たい雨。

「日本史小事典」が届く。cherryblossom

   ~見る人に花も昔を思ひ出でて 恋しかるべし雨にしをるる~

                               (西行 山家集)

(写真 Caplio GX100)

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2008年3月30日 (日)

Cremant de Loire !

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季節の清見オレンジの取り合わせデザート。

清見オレンジを使ったテュイル(クッキー)、ジュレ、

コンフィチュール、ソルベを一皿に…

合わせるのは、

ドメーヌ・ミショー クレマン・ド・ロワール ブリュ

Domaine Michaud Cremant de Loire Brut

フランス・ロワール地方のシャンパーニュタイプのスパークリングだ。

洋梨を想わせる香。力強い味わい。きめ細かい泡立ち…

最近、特に評価の高いクレマン、

国内でも3000円以下で手に入る。

これからの季節、シャンパーニュよりお奨めだ。deliciouswine

(写真 EOS40D)

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2008年3月29日 (土)

鎮魂と再生

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老桜への撮影行で、考えさせられたのは、

桜の植えられた場所のことである。

寺社は別として、多いのは田圃の中だ。

集落を見下ろす高台、

古い石塔が残る墓所、

いずれも、集落から外れた境界地である。

田圃では、桜はその年の、

農耕の始まりを教える暦の役割を果たす。

毎年、長い冬を経て、一斉に開花する光景に人々は、

再生=不死をイメージしたのだろうか。

高台や墓所は、人々が畏れる祖霊が鎮まる聖地、

死者への手向けと鎮魂が花に託されたのか。

こういった営みは中世はおろか、

はるか古代から、繰り返されたに違いない。cherryblossom

  ~仏には桜の花をたてまつれ わが後の世を人とぶらはば~

                              (西行 山家集)

(写真 Caplio GX100)

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2008年3月27日 (木)

吉野山

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老桜の撮影行に取り付かれていたころ、

ついに行けなかったのが、吉野だった。

でも、詳細な撮影計画だけは立てたし、資料も集めた。

吉野の桜の歴史については、実はよくわかっていない。

大峰山、金峰山への参詣者が、

蔵王権現のご神木である、桜の苗を、

奉納し、植樹する習慣があり、

それが、現在の景観のもとになったと考えられている。

少なくとも、桜で知られるようになったのは、

中世以降、平安時代も終わりごろからである。

吉野がすごいのは、すべて山桜であることだろう。

しかも、ここは桜に適さない土壌で、

人の手入れがないと、枯れてしまうらしい。

まさに中世から人が支え続けた景観と言ってもよいと思う。

やはり、一度は訪ねてみよう。cherryblossom

  ~吉野山 梢の花を見し日より 心は身にも添はずなりにき~

                              (西行 山家集)

(写真 Caplio GX100)

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2008年3月24日 (月)

桜の咎

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京、西山あたりの西行の庵。

春になると、美しい桜が咲くので、

毎年、多くの人々が、見物に訪れるの常であった。

ある年、西行はひとりで桜を愛でようと思ったが、

やってくる人々を追い返すわけにもいかず、

招き入れ…

     ~花見にと群れつつ人の来るのみぞ

                 あたら桜の咎にはありける~

と、美しさ故に人をひきつける桜の咎を、歌に詠む。

その夜、夜もすがら、

桜を愛でようと、木陰に休む西行の夢に、

老翁の姿の桜の精が現れる。

「桜の咎とは何事ぞ。桜はただ咲くのみにて、

 咎などあろうはずはない。

 これを迷惑と思うのも、ひとえに人の心」

と、西行を諭し、都の花の盛りを讃え舞う。

やがて夜もしらみ、

老翁も夢がさめるのともに消えてゆくのであった。

~謡曲「西行桜」より~

今から6、7年前、筆者は、

この季節になると、4x5一式担いで、方々に行っていた。

もとより、あの、ぱっと咲いて散るソメイヨシノは嫌いである。

撮りたいのは、

もっぱら、原生種の山桜、エドヒガン、シダレであって、

それも、樹齢400年以上、室町、戦国期の中世に、

遡るものに魅かれたのだ。

ほとんどが人が、いや中世の人々が植えたものである。

たぶん、ある、しっかりとした意図を持って…

撮影時間は夕刻の数時間に決めていた。

夕日がさし、

薄暮と逆光のなかに、老桜が浮かびあがる。

そのくらいの刻限になると、

この桜を植えた中世の人々の意図のようなものが、

直に、伝わってくるような気がしてならなかったのだ。

桜は人の心をどこか、物狂しくさせる。

どうしても、抗し難い感覚のように…

中世の人々も同じように想っていたのか。

昨日、東京に開花の報。

猿楽町の枝垂れはあと、もうちょっとである。cherryblossom

(写真 Caplio GX100)

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2008年3月22日 (土)

Civet de Lievre a la Royale !

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「王様の野うさぎ料理」と呼ばれる、

野うさぎを赤ワインと血で煮込む料理。

この野うさぎは秋田から来た。

合わせるのは、

十分に熟成したブルゴーニュの赤に。

繊細で上品、しかも深みのある味わい。

ドメーヌ・ブシャール・ペール・エ・フィス 

ボーヌ プルミエクリュ トゥーロン 1979

Domaine Bouchard Pere & Fils Beaune 1er Cru “Teurons” 1979

1979年はグッドヴィンテージだった。

あの頃は、いったい、どこで、何をしていたのか…wine

(写真 EOS40D)

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2008年3月19日 (水)

当事者の口は重い

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歴史上の事件の当事者の口は重いものだ。

そのせいか、どうかは知らぬが、

大きな事件ほど、謎が残り、

後の世の勝手な論争や想像のタネになる。

当事者の抱える苦しみや想いなど、お構い無しに…

新聞に、「星の王子様」の著者、サンテグジュペリの乗機を、

撃墜したと告白した、元ドイツ空軍パイロット(88)の話題あり。

1944年7月31日、コルシカ島の連合軍基地から、

ドイツ軍占領下の南仏に偵察飛行に飛び立った、

サンテグジュペリはマルセイユ沖で消息を絶った。

2003年、海中から乗機の残骸が見つかり、確認されたが、

最期の様子は謎のままだった。

元パイロットは、

「彼であることを知ったのは数日後。知っていたら、

 撃たなかった」という。

しかも、彼はサンテグジュペリの愛読者だった。

どこまでも青い、南仏の空と地中海。

サンテグジュペリの乗る、

双胴の米国製P38ライトニング戦闘機と、

Bf109?ドイツ空軍戦闘機が交錯する。

エンジンの爆音と黒煙。

海上にあがる水煙。

イメージが鮮やかに浮かぶ。

戦後、TV記者になった元パイロットは、

この出来事について、固く口を閉ざしてきた。

自分の「愛するもの」を自ら撃ってしまったのだから…

その後の、長い悔恨の人生と、

告白による安堵があったのか。

それも想像するしかないが…

自分の人生の最後にあたって、

このような告白が出来るだろうか。

それとも、墓場まで…

筆者にも、これとは比べものにならないけど、

似たような経験がなくはない。

やはり、まだ口が重い。

(写真 Caplio GX100)

※ココログのメンテナンスにより、投稿が遅れました。深謝。

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2008年3月17日 (月)

時代小説の愉しみ

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小説というものは、殆ど読まない。

時代小説は、高校生頃には盛んに読んでいたが、

それも、今は一部の例外を除いて、読む気にならない。

司馬何某など、正直いって、お疲れさんなのだ。

その例外である、隆慶一郎氏のエッセイ集、

「時代小説の愉しみ」を読み返す。

没後、20年近くになる。

未完になった、「花と火の帝」は、当時、筆者にしては珍しく、

掲載紙の夕刊が楽しみになるほど惹きつけられた。

著者の急逝による突然の打ち切りが悔やまれたことを思い出す。

さて、本書の信長と信玄論は、

今さらながら、共感しきりだ。

戦後、フランスでおきた、中世史見直しの動きは、

ルネッサンスの帰結が原爆なら、その前の、

暗黒といわれた中世に、

人間のあるべき姿があったのではないか?という、

歴史に対する根源的な問いかけから、きているという。

信長も、この国の中世末期に現れ、

ジェノサイド(皆殺し)をともなって、近世への入り口に立った。

その後の為政者にも、多大な影響を与え、

その信長的なものが、どこかで、

20世紀のこの国の災禍に繋がっているのではないか?

というようなことも、想起させて、

「信長の悪」について、あらためて深く考えさせるのだ。

彼には天才的という側面もあっただけに、一層に…

信長礼賛流行りに辟易していたので、

久しぶりにスッキリしたのは確か。

信玄のほうは、よくいわれる、

「父親追放」「子殺し」

「権謀術数にたけた油断も隙もならない人物」

ではなくて、むしろ、

「学問好きで」「文芸にも明るい知識人」

「内面は正しくナイーブ」というイメージなのだとする。

以前にふれた、新発見の信玄画像のイメージに、

見事に重なり、頷かされるばかりだ。

(写真 Caplio GX100)

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2008年3月13日 (木)

史観を疑うこと

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今日の新聞に、

江戸時代の鎖国を見直す動きが出ている。

やっと、ここまで来たな、との思いか。

この時代、他国との交流を完全に閉ざしてたという、

認識が広くあったけど、研究の進展で、

実際は、活発な交流があったことが明らかになりつつある。

この国の歴史で、他国と正式な国家間の交渉があったのは、

僅かな期間にすぎない。殆どが草の根の民間交流であり、

時代によっては、こっちの方が主流だった。

中世世界もそうである。

この列島のあらゆるポイントに、

海外との交流の窓口が開かれ、

かなりの異国の人々が往来していた痕跡が認められている。

だから、中世史でも、東アジア世界全体の動きと交流の中から、

捕らえていく視点が欠かせなくなった。

今まで、常識のようになっていた史観を、

絶えず疑い、検証し、必要なら改めていくことが大事だ。

かつて、網野善彦氏が主張されていたように、

稲作農耕社会、島国、単一民族に縛られた史観が、

本格的に見直される日が来るのも、

そう遠くない気がする。

(写真 Caplio GX100)

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2008年3月 9日 (日)

地域伝統芸能まつり

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午後、何気なく、TV(BS2)をつけたら、

「地域伝統芸能まつり」なるものをやっている。

しばらく、ぼーっと、視てたら、

突然、すごいものが始まった。

奈良、奈良坂の奈良豆比古神社の翁舞。

中世の猿楽能の原点を残すものだ。

しばらく、釘付けに…

各地の芸能が続き、まぁ、安来節はいいとして、

佳境にはいると、

能楽界を代表する、若手シテ方と狂言方による、

式三番、翁と三番叟が…

筆者は中世史オタクとして、

中世芸能に関心をよせているのにもかかわらず、

恥ずかしいことに…

現代の能楽を、まともにTVでも見たことがない。

番組の都合で編集されてはいたが、けっこう見せた。

先の奈良豆比古神社の翁との比較も出来て、興味尽きず。

春… 奈良坂へ行ってみたくなった。

…うれしや水、鳴るは滝の水…

(写真 Caplio GX100)

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2008年3月 6日 (木)

復刻版 岩波写真文庫

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「復刻版 岩波写真文庫」

(田中長徳セレクション全5冊)は本日発売、

早速、書店で手にとり、写真の巻を購入した。

田中長徳氏が「選者からのメッセージ」でも、ふれているとおり、

この小さな冊子はデジカメ以前の、

写真のもっていたパワーについて考えさせてくれる。

筆者は、懐古趣味には組しない。

しかし、現在の鑑賞者である私たちとの間に存在する、

時間と空間は、圧倒的な落差のようなものを伴って、

写真にパワーを与えることが可能なのだ。

しかも、それは、写真表現の本質とは無関係に…

初版 1950年 編集 岩波書店編集部

監修 名取洋之助 写真 木村伊兵衛 岩波映画製作所

もちろん、筆者は、この世に生まれていないが、

岩波映画製作所とは、その写真部であろうか。

かつて、父親がそこのカメラマンたちと一緒に仕事をしていた。

彼らはよく遊びに来て、

幼児だった筆者の相手をしてくれたことを思い出す。

地味だけど、良い企画だ。

(写真 Caplio GX100)

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2008年3月 4日 (火)

Mirto di Sardegna !

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イタリアはサルディーニャのリキュール・ドルチェ、

ミルト・ディ・サルディーニャ。

Liquore Dolce  Mirto di Sardegna

ミルト、あるいはミルトス、

和名では「銀梅花」、「銀香梅」で知られる、

地中海沿岸、南西ヨーロッパ原産の常緑低木だ。

夏に梅に似た白い花をつけ、秋に暗赤色の果実が生る。

(旧約聖書イザヤ書 41:19にもみえる)

サルディーニャ島のミルトの果実から造られた、

甘い食後酒で小菓子を摘む…

地中海に浮かぶサルディーニャ島は、今はイタリア領だが、

何度も民族が入れ替わっている。

考古学的、民俗学的にも、興味が尽きない島哉。

(写真 EOS40D)

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2008年3月 2日 (日)

Civet de Chevreuil !

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「シヴェ」はフランスの伝統的な冬の味覚。

野鳥獣の肉を赤ワインで煮込む、手間のかかる料理だ。

今回は北海道産のエゾ鹿を…

もちろん、重厚な赤があう。

イタリアはトスカーナの、

カステッロ・ディ・セルヴォレ バルーロ

Castello di Selvole “Barrulo” Toscana I.G.T.

重厚だが、エレガントで複雑。

カシス、スパイス、バニラ、カカオを想わせる香り。

イタリアでは、フランス流のワイン造りが流行っている。

これもそのひとつ。だから、フランス料理のほうがピッタリくる。

(写真 EOS40D)

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