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2008年4月の記事

2008年4月30日 (水)

中世メタボ

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路線バスの車中、今しがた、量販店で買ってきたばかりの、

電子辞書をひろげ、得意げに談笑する老夫婦、

めったに行かぬファミレスでは、

久しぶりの満席なのか、戸惑うバイト女子高生、

必死だけど、疲れを隠せぬ店長…

連休の非日常の風景か。

「中世の東海道をゆく」(榎原雅治著 中公新書)を読み続ける。

弘安3年(1280年)、わずかな共をつれ、

騎馬で、京から鎌倉を目指す、ひとりの貴族、飛鳥井雅有。

彼の旅日記「春の深山路」を軸に、

中世の旅路と風景を出来るだけ実証的に描いてゆく。

雅有はこの年、40才だ。

「自分は腹の突き出た太り翁」であると自嘲しているが、

中世世界では、すでに、この歳で翁である。

しかも、中世メタボであったとは、なんとなく親近感をいだく。

念のため、筆者は現代メタボではありませぬぞ…

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月29日 (火)

連休の読書

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新宿に所用ついでに、コニカミノルタプラザへ。

木村伊兵衛賞受賞作品を見る。

いろいろと、言葉を尽くして評価されているのだろうけど、

筆者には、特にさしたる印象は、

残らなかったので、感想は述べない。

ところで、過去に、該当者無しという年はあったのかな。

連休の読書のために、書店で目にとまった、

「中世の東海道をゆく」 -京から鎌倉へ、旅路の風景-

(榎原雅治著 中公新書)を購入。

ちょっと読み出し、イケそうか。

こちらの感想はのちほどに…

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月28日 (月)

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表参道で降りて、リー・フリードランダーの「桜狩」を見る。

http://www.ratholegallery.com

ひとりの写真家が、「桜」というテーマにたいして、

いろいろと格闘している軌跡が追えて、面白かった。

「花」は、ある意味、

表現者や鑑賞者、双方にとって、

表現への平等で普遍的な動機なのかもしれない。

だから、この場合、表現者の国籍や文化、出自、

ましてや、ある特定の美意識に捕らわれていたとしても、

それはどうでもよいことなのではないか。

リー・フリードランダーにとっても、

たしかに、はじめは「桜」は「花」であったことが窺える。

しかし、撮影を重ねていくにつれて、明らかな変化が見て取れる。

「花」は「桜」になっていくのだ。

まさか、彼も桜の毒気にやられて、

「ものぐるしく」なり、「あくがるる心」をもったとは…

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月27日 (日)

エドさんの写真

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今月の日本カメラ(2007.5)に、

http://www.nippon-camera.com/monthly.php

エドさん(エドワード・レビンソン氏)の、

http://www.edophoto.com

写真-「光り輝くわが谷」-が載っている。

10年近く前になるけど、

公園通り裏のギャラリー個展会場で、

モノクロ・ピンホール写真のことなど、

いろいろ、お話を伺ったことを思い出した。

興が乗って、エドさんのホームグランドである房総・鴨川、

大山千枚田の撮影ポイントの話題も。

しばらくしてから、奥様であるエッセイスト・鶴田静さん、

http://www.t-shizuka.com/

手書きの丁寧な現地撮影マップを送って頂いたのだった。

あの頃、詳細な撮影計画も練っていたが、

例によって、何やかやで、未だに行けないままに…

5月、房総・鴨川の里山。

萌え立つような青葉と草いきれ。

すでに、水が張られた棚田。

光の中の花々と小動物たち。

籠に山盛りになった、甘酸っぱい桑の実。

エドさんの写真は、同じ南関東の里山に育った、

筆者の幼年期をそのままなぞる。

こういう写真、今でも撮ってみたいと想い続けている。

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月26日 (土)

“Pate en Croute de Canard” !

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近頃、珍しい、エスコフィエばりの…

コテコテのフランス古典料理を再現してみた。

鴨とフォアグラのパイ包み・血のソース。

あわせるのは、

ドメーヌ・ドゥ・ヴュー・ラザレ シャトーヌフ・デュ・パプ ルージュ

Domaine du Vieux Lazaret Chateauneuf du Pape Ruoge 2005

やはり、古典的な造りのシャトーヌフの赤があう。

プルーンとスパイスを想わせる香味。力強い味わい。

(写真 EOS40D)

追記…

さっきのニュースで、中国がダライ・ラマと対話をするという。

フランスと聖火リレーの騒ぎでもめていたが、早くも手打ちのようだ。

サルコジ大統領も五輪開会式に出るだろう。

スピードと面子を保つ。

フランス外交のしたたかさを思う。

やはり、商売第一。

カルフールもあるけど、決め手はエアバスだなと、勝手に想像した。

ちょっと調べたら、

06年に過去最高の78機(エアバス総生産数の1/5)を、

中国に輸出。今年度以降、150機(一兆円超)の納入契約あり。

大規模な投資、合弁、現地生産計画始動もと。

どこかの国の政治家にも、煎じて飲ませたい気がするが、

さすがに、危険極まりないナショナリズムを、

煽ったり、なだめたり、弄ぶが如くのやり方にはね…

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2008年4月24日 (木)

歴史感覚を研ぎ澄ます (2)

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「信長型リーダーが必要だ」なんて、

活字が躍っているのを見ると、憂鬱になるが、

「死刑」と叫ぶ声もそうだ。

ヨーロッパ諸国、とりわけ、ドイツやフランス、イタリアで、

なぜ廃止になったのか。

筆者なりに理解しているのは、

あまりに、血塗られた歴史があるからだと思うのだ。

中世の異端審問からはじまり、革命、戦争、ナチズム…

むろん、犯罪にたいする刑罰はあるにしても…

宗教、政治、思想信条に反するとされるだけで、

あるいは、単に邪魔者というだけで、

時の権力者に好ましくない存在とされて、

刑場の露と消えた人々の数と言ったら…である。

すでに、無実で処刑された人々は「ものを言う」ことはない。

多くの人々の「悲しみ」と「怒り」の記憶が刻み込められて…

取り返しはつかないのである。

繰り返しになるけれども、

この世の、人間がかかわる、あらゆる事象は、

(当然、「制度」も含まれる)

ある「意図」をもった、個人あるいは集団が、

歴史的に作り上げてきた事柄なのだから、

これからも、歴史的に変更することは十分に可能なのだ。

あらためて思う。

ヨーロッパの人々の歴史感覚は研ぎ澄まされている。

半端なものじゃない。

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月23日 (水)

Coquille St.Jacques !

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北海道産・天然帆立貝のグラタン エスカルゴバター風味

Gratin de Coquille St.Jacues Beuree d'escargot

まるまると肥った天然帆立だ。

通常のものの4倍はある。

当然、美味である。

肝も絶品哉。

あわせるのは、

ドメーヌ・デュ・ヴィユー・ラザレ シャトーヌフ・デュ・パプ ブラン

Domaine du Vieux Lazaret Chateauneuf du Pape Blanc 2006

いわゆる、アヴィニョンの虜囚時代にちなむ、

「法王の新しき別邸」という地名の、

南仏・プロヴァンスの村のワインだ。

花と洋梨を想わせる香り、バランスのとれた辛口の白。

(写真 EOS40D)

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2008年4月21日 (月)

猥雑を嫌わず

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中世世界を代表する、東西の二大聖地として、

熊野と善光寺がある。

両者、最大の共通点は、

僧俗・貴賎上下・男女・浄不浄の別なく、

参詣者を受け入れたことだ。

また、御師、聖という、諸国を廻って、

布教、参詣を薦め、先達を務めた人々の活躍もある。

そんなわけで、ともに、教派・宗派を超えた救済の聖地となって、

巡礼者を集め、大変な賑わいをみせていく。

中世も中頃を過ぎると、聖なるものの権威が墜ち、

穢れを強く忌避する、差別の思想が頭を擡げてくる。

たとえば、「熊野の神は男女猥雑を嫌わず」なので、

神位の低い、権現なのだと云う説や、

蔑まれることが常であった、一遍をはじめとする、

遍歴する時衆が善光寺に、

参集していたことなど、からである。

しかし、そのような誹謗や差別にもかかわらず、

今日に至るまで、民衆のための救済の聖地であり続けた。

このような歴史から、「来る者拒まず」の善光寺であるのに、

今回の聖火リレーをめぐる騒ぎで、

苦渋の判断を迫られたは気の毒だった。

ここは、主催者=権力者のほうから、辞退するのが、

筋ではなかったか、と思うのだが…

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月20日 (日)

信長ぎらい

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当ブログを少し読まれた方はもう、お判りだと思うが、

筆者は、

「中世史オタク」の「信長ぎらい」である。

その上、当然ではあるけれども、「信長好きぎらい」である。

どうして、かような仕儀に至ったのか。

話せば、どうしても長くなる。

藤沢周平氏の「信長ぎらい」というエッセイを、

(新潮文庫 「ふるさとへ廻る六部は」 藤沢周平 所収)

ふるさとへ廻る六部は (新潮文庫)

読んでいただければ、見事に言い尽くされているので、

今日は、あまりくどくどとは言わない。

まぁ、筆者も高校生頃は、いっぱしの「信長好き」だった。

でも、その後、政治史でナチズムを専攻し、ホロコーストを知り、

網野善彦氏の中世史の世界に耽溺するに及んで…

と、はじまりは、このくらいで…

これから、おいおいと、話題にしていくので、お楽しみ?に…

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月18日 (金)

勘助のイメージ(6)

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ドラマや小説でよく知られる勘助の物語は、

甲陽軍鑑をもとにしている。

今のところ、勘助を知るには、

課題は多いものの、軍鑑によるしかないのだ。

見直されている軍鑑を、あらためて、注意深く読み直して、

勘助のイメージを追っていくと、興味は尽きない。

26才で本国(三河)を出て、武者修行。10年、諸国を遍歴放浪。

37才、駿河に。今川義元への仕官を望んで、

    滞在9年に及ぶが、叶わず。

44才、甲斐、武田信玄のもとへ呼ばれ、仕える。

    軍事、内政、信濃侵攻に功を挙げるが、

62才、川中島の戦いで戦死。

軍鑑よる、大まかな経歴だが、もとより誤りもある。

詳しく書かれるのは、駿河時代以降である。

でもそれは、悲しみをともなう始まりだ…

軍鑑による、勘助の風貌は、

「さんざんの醜男にて」「其の上目も一眼」「指もかなわず」

「足はちんばなり」…

従者を抱える余裕などなく、いつも一人で歩く…

今川家での評判は散々で、しかも、

当主の義元から憎まれ、蔑まれる。

いろいろと、都合よく臨時雇用で使われ続けて、結局9年…

本採用にはならなかった。

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月17日 (木)

勘助のイメージ(5)

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甲陽軍鑑の主な口述者とされる、高坂弾正とは、

高坂昌信、あるいは確かな文書によれば、春日虎綱という。

もとは、なんと、あの石和出身(山梨県笛吹市石和町字春日)の、

大百姓の子で、士分ではない。

若い頃、信玄に見出され、召抱えられる。

順調に取り立てられ、重臣となり、

信濃・川中島の海津城主になった。

大河ドラマでは勘助に見込まれて、後事を託され、

娘婿に請われるほどの人物に描かれている。

だから、生前の勘助を良く知り、

その逸話を語り伝える役割を負うことが、

暗示されているのだろう。

甲陽軍鑑には、勘助はさておき、

ほかに、架空の人物が造形された形跡はない。

また、わざわざ勘助のような人物を造形しなければならない、

特別な理由も見当たらないようだ。

やはり、高坂弾正は勘助と親しい付き合いがあり、

追慕の気持ちが強かったのではないかと信じたい。

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月16日 (水)

勘助のイメージ(4)

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なぜ、「市川文書」だけでは、

勘助実在の実証にならないのか。

文書によれば、「山本菅助」という人物は存在したかもしれないが、

これが甲陽軍鑑に語られる山本勘助と、

同一人物とは限らないからである。

 (この際、菅と勘の違いは問題にはならない。

  この時代、人名の当て字はごく普通であった)

だから、甲陽軍鑑と「市川文書」の間を埋める、

新たな文献の発見が待たれるわけだ。

甲陽軍鑑の再評価につながった、

国語学者、酒井憲二氏の研究も、興味深く、説得力がある。

軍鑑には中世・室町期の甲斐信濃地方の、

方言や庶民の言葉が多用されて、

とても、後世の人が書けるようなものではないという。

信玄の重臣であった高坂弾正が、生前口述したところの、

武田信玄、勝頼(この項は弾正死後の書き継ぎ)二代にわたる、

甲州武士の心得、事跡、合戦、軍法、裁判などを、

甥の春日惣次郎、家臣・大蔵彦十郎が筆録したものが、

甲陽軍鑑であるというのが、酒井氏の推論だ。

たしかに、本文中に高坂自身が自己紹介と、

軍鑑を口述筆記させた経緯を語る場面があり、

臨場感十分のところである。

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月15日 (火)

勘助のイメージ(3)

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山本勘助はまだ、薄墨色の中世の霧の中にいる。

歴史学の世界では、その存在を確定できていない。

歴史上の、ある人物の存在を実証することは、

結構、大変なことなのだ。

勘助のことは、甲陽軍鑑という文献によるしかないのだが、

これが、誤りが多いので、偽書扱いされていきた。

それで、勘助架空人物説が主流になった。

でも、甲陽軍鑑を読んだ人なら、わかると思うが、

文体に戦国人の息づかいや、体臭が感じられるような、

不思議なリアリティと魅力が溢れている。

はたして、最近になって、甲陽軍鑑を見直す動きがでてきた。

たとえば、桶狭間の戦いにふれたくだりは、

戦いの実情を窺わせるとして、注目されている。

(信長の劇的な奇襲攻撃の成功という従来説に疑問符が付いた)

国語学・言語学の立場からも、詳細な研究があったりして、

注意深く読めば、史料として使えるという。

そして、1969年に発見された、唯一の確実な文献、

「市川文書」の存在。

(去年春、筆者も山梨県立博物館で実見)

山本菅(勘)助の名が出てくる、信玄の書状だ。

これで、勘助実在説は息を吹き返した。

しかし、これだけでは、まだ不十分な状況なのだ。

待たれるのは、さらなる確実な文献の発見である。

江戸時代に比べると、驚くほど少なくなるのが、

中世史の文献史料。

新たな文献の発見はかなり稀だけど、無くはない。

もう一押し。

筆者にとって、勘助の存在はもう、遠いものではなくなっている。

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月13日 (日)

歴史感覚を研ぎ澄ます (1)

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世に「歴史好き」は溢れるが、

歴史感覚を研ぎ澄ます人は少ない。

この「歴史好き」というのは、

ロマン、ヒーロー、ストーリー、謎解きが大好きで、

信長大好きだ。

自分のイメージにそぐわない事実が出てくると、

大体、不機嫌になり、拒否するのが習性だ。

そんなところだろうが、

「中世史オタク」を自認する筆者としては、この際…

この手のオメデタイ、歴史好きとは、

根本的に肌が合わないと断言しておく。

「信長大好き」の元首相が現職中、

でっち上げた高齢者医療保険制度に今頃、慌てふためいて、

不平をぶち上げる体たらくは、

歴史感覚の欠如からくると考えたい。

現代過去を問わず、この社会の人間がかかわる、あらゆる事象は、

言い換えれば、

ある「意図」をもった個人、あるいは集団が、

歴史的に作り上げてきた事柄だと思う。

それを鋭敏に感じとる力が歴史感覚なのではないか。

だから、絶えずこの感覚を研ぎ澄まして、

過去現在の出来事を見つめていたいのだ。

たとえ、目をそむけたい事実が、

これでもかと、出てきたとしても…

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月12日 (土)

字数を減らすこと

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この4月から、朝と読売のレイアウトが変わった。

両紙とも、文字の級数が大きくなり、

読みやすくなったということだが、気になる違いもある。

朝日の「天声人語」はスペースが広がり、字数も増えたが、

途端に読むのが、おっくうになった。

読売の「編集手帳」は逆に字数が減ったが、

さくっと読ませるようになった。

大したことではないようだが、含むところは大きいと思う。

今は「読む」ではなく、「読ませる」時代であることは自明である。

一昔前のように、字数を多くしても、

内容や情報は充実するとは限らないし、

購読につながる動機も得られまい。

両紙の看板コラムで、対照的な方向が垣間見えたのは面白い。

筆者は朝日を購読しているのだが、

このごろ、どうにも「読ませる」力が足りない。

言ってみれば、饒舌なのだ。

あえて字数を減らし、文章を簡潔にして、研ぎ澄まそうとしている、

読売のほうが、時代の空気を的確に読んでいるような…

これは、リベラルとか、何とかという、

両紙の社風の問題とは無関係な話だ。

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月11日 (金)

春の味覚

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フランス・ロワール地方から空輸された春の味覚、

採れたてのホワイトアスパラガスを、

ノルマンディー、ゲランド産の塩と、

プロヴァンスのオリーヴオイルで賞味する。

合わせるのは、

ニュージーランド、南島、マールボロ地区産、

モンタナヴィニヤード、レンウィック畑のシャルドネを…

Montana “Renwick Estate” Chardonnay 2000

熟した柑橘系のフルーツを想わせる香りと、

クリーミィでバニラのような味わい。

最近のニュージーランドワイン、

品質の向上が目覚しいが、価格の高騰が気になる。

(写真 EOS40D)

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2008年4月 8日 (火)

夢中落花

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東京の桜、終わりに近づく。

山深い里や北国はこれからが本番だろう。

深山に人知れず、ポツリと咲く山桜をイメージするのも楽しい。

夢に見るのも…

西行の花の歌、最期に引くのは、

これに止めを刺すと思うのだが…

  ~春風の花を散らすと見る夢は さめても胸のさわぐなりけり~

   …春風が桜の花を散らすという夢を見ると、

     夢がさめた後でも、

     まだ胸さわぎがすることよ…       (西行 山家集)

猿楽町の枝垂れ散り始める。

春の嵐になるようだ。cherryblossom

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月 6日 (日)

あくがるる心

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中世世界の人々は、

もの思う=何かに強く執着して想い悩むと、

魂は肉体を「あくがれいづる」=彷徨い出るものと考えていた。

「魂の緒」というのは、

魂が肉体を離れて、再び戻る時は、

どんなに細くなっても切れないが、肉体が既に空しくなって、

戻れない時は「魂の緒」は切れてしまっており、

死を意味したのだという。

桜に「あくがるる」西行の心は、

あの吉野の山々を飛び回っていたのであろうか。

猿楽町の枝垂れ満開に。cherryblossom

 ~あくがるる心はさても山桜 散りなんのちや身にかへるべき~

  …桜が咲いている間は、身体からあくがれ出ようとする心は、

   どうにも止むことがない。山桜が散った後、この身に、

   戻ることがあるのだろうか…         (西行 山家集)

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月 4日 (金)

寄花恋(花ニ寄スル恋)

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山家集届く。

このごろ、西行の花の歌を引いているけど、

もとより、筆者は木石の心に非ず、なので、

今日は、花に寄せる恋の歌を一首。

念のため解釈付きで…

 ~花を見る心はよそに隔たりて 身につきたるは君がおもかげ~

  …桜を愛でる心は、わが身から抜け出して、

   もうどこか別のところに、行ってしまっている。

   その代わりに、私の身についているのは、

   あの人のおもかげだけなのだ…。cherryblossom      (西行 山家集)

(写真 Caplio GX100) 

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2008年4月 2日 (水)

山家集をもとめる

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Amazonにて、西行の山家集を求める。

岩波文庫本は既に絶版だが、

中古の新潮日本古典集成本と価格があまり変わらず高価だ。

そこで、判が大きくて読みやすい後者に決める。

新潮日本古典集成は学生時代に平家を入手している。

当時としては珍しい読み本系の底本で、何度も読み返した。

そういえば、山家集はその時から欲しいと思っていた。

ネットのお陰で、そんな随分前の懸案も実現しているわけだ。cherryblossom

 ~風さそふ花の行方は知らねども 惜しむ心は身にとまりけり~

                             (西行 山家集)

(写真 Caplio GX100)

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2008年4月 1日 (火)

春の夕暮

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冷たい風が花散らす春の夕暮。

夜陰に乗じて…

公園に、ビニールシート、バーベーキューセット、ビールなどなどを、

いそいそと運び込む不善の輩あり。

狼藉なりと思いつつも、

時には、憂き世の憂さを晴らすことも必要なことよ… cherryblossom

 ~花見ればそのいはれとはなけれども 心のうちぞ苦しかりける~ 

                               (西行 山家集)

(写真 Caplio GX100)

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