« 信長ぎらい | トップページ | Coquille St.Jacques ! »

2008年4月21日 (月)

猥雑を嫌わず

Rimg9990_2

中世世界を代表する、東西の二大聖地として、

熊野と善光寺がある。

両者、最大の共通点は、

僧俗・貴賎上下・男女・浄不浄の別なく、

参詣者を受け入れたことだ。

また、御師、聖という、諸国を廻って、

布教、参詣を薦め、先達を務めた人々の活躍もある。

そんなわけで、ともに、教派・宗派を超えた救済の聖地となって、

巡礼者を集め、大変な賑わいをみせていく。

中世も中頃を過ぎると、聖なるものの権威が墜ち、

穢れを強く忌避する、差別の思想が頭を擡げてくる。

たとえば、「熊野の神は男女猥雑を嫌わず」なので、

神位の低い、権現なのだと云う説や、

蔑まれることが常であった、一遍をはじめとする、

遍歴する時衆が善光寺に、

参集していたことなど、からである。

しかし、そのような誹謗や差別にもかかわらず、

今日に至るまで、民衆のための救済の聖地であり続けた。

このような歴史から、「来る者拒まず」の善光寺であるのに、

今回の聖火リレーをめぐる騒ぎで、

苦渋の判断を迫られたは気の毒だった。

ここは、主催者=権力者のほうから、辞退するのが、

筋ではなかったか、と思うのだが…

(写真 Caplio GX100)

|

« 信長ぎらい | トップページ | Coquille St.Jacques ! »

民俗」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/488563/20426166

この記事へのトラックバック一覧です: 猥雑を嫌わず:

« 信長ぎらい | トップページ | Coquille St.Jacques ! »