« 光秀のイメージ | トップページ | 黒幕説 »

2008年5月28日 (水)

一次史料

Rimg12131

当時の人々による、後世の手が加わっていない、

生の史料を一次史料という。

それが、当事者やその周辺の人々による、

自筆の文書などであれば、理想的である。

同時期の、日本の信頼出来る一次史料が、

あまり多くない中にあって、

「フロイス日本史」は、並外れた一次史料なのだ。

優れた文才と観察力、語学的才能で認められていた、

若きイエズス会司祭、ルイス・フロイス。

彼が執筆する、日本からの報告は、

ヨーロッパの同会本部支部をはじめ、

すでに広く知られ、評判であったという。

フロイスは、足利将軍、信長、秀吉はじめ、

政権の中枢にいる人々から、広く民衆にいたるまで、

得意の日本語を駆使して直接交際しており、国内各地にも赴くなど、

当時のヨーロッパ人としては、並ぶ者のない「日本通」であった。

彼は、1583年から、日本初期キリスト教伝道史というべき、

「日本史」の執筆を命じられ、1596年ごろまで記述を続ける。

様々な事件や人物の、実に生き生きとした描写もさることながら、

彼が外来の「異文化人」であったことが、幸いしていることもある。

当時の日本人が当たり前だと思って、

あえて書き残すことがなかった、民俗を詳細に記しているからだ。

たとえば、中世社会における女性のありようがある。

ヨーロッパに比べて、財産の所有権、相続権が強く、

自立しており、発言権も…と素直に彼は驚いている。

これは後世のほうが遅れている、「民俗」なのかも知れぬ。

(写真 Caplio GX100)

|

« 光秀のイメージ | トップページ | 黒幕説 »

歴史(中世史)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/488563/21225277

この記事へのトラックバック一覧です: 一次史料:

« 光秀のイメージ | トップページ | 黒幕説 »