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2008年9月17日 (水)

「おわら」と「風流」(ふりゅう)

昨日の写真展会場にて、胸の振り子さんと、

信州上田より、いらっしゃったガイさんに、

越中八尾「おわら風の盆」の魅力について伺う。

お二人とも、何年も八尾に通う大ファンだ。

「おわら」は、笠をつけて夜通し踊る、町流しや、

三味線や胡弓の哀調を帯びた独特な節回しで知られる。

お二人のブログも拝見して、興味が膨らみ、

「おわら」と中世芸能の「風流」(ふりゅう)との関連にと、

勝手に、いろいろと想いが広がってしまった。

「風流」とは、中世後期に流行した念仏踊りの一種だ。

胡蝶や鳳凰の被り物、花を差した笠をつけ、

鼓、太鼓、編木(びんざさら)の囃子にあわせ、

念仏を誦しながら、大路小路を踊り流していく。

(下写真 上杉本・洛中洛外図屏風より)

彼らは、巫女のような宗教的な指導者に率いられた、

諸国の都市的な場を活動の舞台とする、芸能集団である。

踊り流すのは、ちょうど盂蘭盆会のころで、

もともとは、疫病悪神の退散を願うものだったが、

次第に、都市民の季節的な娯楽になっていった。

意外なことだが、信長はこの「風流」の大ファンで、

自分の城下に、積極的に誘致して見物するのを好んだようだ。

若い頃は、自ら踊り手の中に入って踊るほどであったと云う。

「風流」は、近世になって、盆踊りなどのルーツになったらしいが、

残念ながら廃れ、現存はしていない。

「おわら」には、その面影が残っているような気がするのだが…

B08091602

(写真 GX200)

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コメント

夜中に鏡町の踊り手達が、「よーい、よーい、よーい」と声を上げながら流しているのを聴いた時、なにか死者を読んでいるような感じがして、鳥肌が立ちました。
中世芸能には疎いのですが、おわらにも無意識の古い層があると思いました。

投稿: 胸の振り子 | 2008年9月17日 (水) 22時07分

何気ない「所作」や「掛け声」にも、
「忘れられたもの」が残っているのだと…
ご指摘のとおりだと思います。
何だか、これも「魂呼び」の「声」を、
想起させますね。

投稿: kansuke | 2008年9月17日 (水) 23時11分

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