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2008年9月12日 (金)

表現者の旬

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久しぶりに「七人の侍」を見て、

あらためて、強い印象を受けたのだが、

筆者は、特に黒澤映画のファンというわけではない。

むしろ、苦手なほうだ。

「七人の侍」をはじめ、黒澤映画の名作といわれるのは、

1950年代から、60年代前半に作られた作品が多いようにみえる。

表現者の一生に、旬というものがあるのなら、

ちょうど、そういった時期にあたるのであろう。

「巨匠」と呼ばれた晩年の作品。

「影武者」と「乱」は見るに耐えなかった。

「七人の侍」で、あれほどこだわった時代考証は、

ここでは、イメージ先行が過ぎて、滅茶苦茶に近かったし、

せっかく、掴みかけた、

民衆の生活を、しっかりと見据えたユニークな視点も、

発展させることもなく、消え失せてしまった。

前々回、「七人の侍」を超える時代ドラマが、

未だに現れていないと言ったけど、

それは、実写の映画やTVドラマの分野。

アニメの「もののけ姫」を忘れていた。

ストーリーやコンセプトは、かなり違うようにみえるが、

同じように中世世界の様々な民衆像を、

新しい研究成果に基づいて、積極的に描こうとしている点で、

ある意味、今のところ、この作品だけが、

「七人の侍」を継いだものと、言えるのではないか。

(写真 ライツ・ミノルタCL Mロッコール40㎜F2 PBNC400)

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