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2008年9月28日 (日)

「単一民族」と「島国」

B08092701

ずいぶんと、久しぶりに聞く、

日本は単一民族云々の説。

世に、頭がコンコチンコな人たちは絶えないわけだけど、

この言葉は、とうに死語になっていると思っていた。

「単一民族」と「島国」

しばしば、セットになっている概念だ。

島国…この言葉にも、いやな響きがあるにしても…

まぎれもない幻想である。

世界に、島嶼に住む人々は多いが、

もとは皆、海を通ってやって来た人々だ。

海は、外界を隔絶する障壁ではなくて、

自由に往来できる道であり、

先史、古代、中世、近世を通じて水運は、

人類にとって、欠かせない生存手段だった。

時に、それが命の危険をともなう行為であったとしても。

島々では何度も、住む人々が入れ替わっている例がほとんどだ。

後からやって来た人々が、力ずくで前に来た人々を、

追い払ったり、根こそぎにしたり、

あるいは、話し合いで共存したり、混血や同化したりと、

そんなことを繰り返してきたのだ。

前に来た人々の文化や痕跡を、

強引に消し去ってしまうこともあれば、

大切に守られていることもある。

神話や伝説の形をとって、

語り伝えられている場合もあるだろう。

原日本人という言葉だって成り立たない。

今流行りの縄文人も、おそらく、前にやって来た人々だ。

「玉葱の皮をむき続ける」ような、空しい議論にかまけて、

肝心な歴史を見誤ることだけは、したくない。

(写真 GX200)

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