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2009年2月10日 (火)

異形の神像(2)

B09020901

滋賀県大津市にある三井寺(園城寺)(寺門)は、

残念ながら、まだ訪ねたことはない。

是非とも、一度探索してみたいものだが、

その広大な寺域を描いた桃山期の絵図などを見ると、

多くの堂塔ともに堅固な石塁と水堀が、

周囲を廻っているのが解かる。

中世を通じて比叡山・延暦寺(山門)との激しい抗争で、

10回以上も焼き討ちに遭っているのだ。

「新羅明神坐像」は寺内の「新羅善神堂」(国宝 14C)という、

小堂に祀られている。

「堂」とはいっても、神仏習合の名残りで、

建築様式は神社のそれと変わらない。

14世紀に足利尊氏が寄進したことになっているが、

ここで気になるのは、源氏との深い関わりだ。

先祖で甲斐・武田氏の始祖、源義光がこの神前で、

元服し「新羅三郎」と名乗っている故事もある。

爾来、源氏は三井寺と新羅明神の強力な庇護者であり続けた。

常に権力や利権にこだわったこの一族が、

海運や交易に、極めつけに有利なコネに、

目を付けなかったとは考え難い。

この朝鮮半島渡来の異形の神と源氏との関係に、

何かただならぬものを感じてしまうわけだ。

(写真 GX200)

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