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2009年3月の記事

2009年3月30日 (月)

中世女性の首(2)

1月30日の投稿で触れた中世城郭・葛西城跡出土の、

中世女性の斬首頭骨と復顔像の公開を観てきた。

(葛飾区郷土と天文の博物館にて)

地域史が専門の学芸員の方から詳しいお話を伺う。

斬首頭骨のほうは保存上の問題でレプリカ展示だが、

前もって連絡しておけば、実物の観察が出来るので、

次回はそうしようと思う。

今回の復顔像制作で新しい事実も解かってきたという。

斬首頭骨の刀傷は2ヶ所で、左後方からの2回の斬撃で、

首が打ち落とされた。狙った部位は適切で、

手を下した者は斬首に手馴れている。

ただ、1回目の斬撃で切り込む角度が真っ直ぐでなかったため、

刀身が歪んでしまい、そのまま2回目の斬撃を行ったらしい。

これは骨の切断面の精密な分析で想定出来るそうだ。

また、本丸御殿の正面、表門直下の水堀底という出土状況は、

尋常ではないとのこと。

明らかに意図的で、戦乱などの犠牲者ではないようだ。

処刑か、見せしめか、呪術的な行為が考えられるが、

今のところ議論は分かれている。

信長が浅井長政や朝倉義景の首級を、

金箔を施して披露した例のように、

(現在は信長の異常な残虐性を示すものと、

 解釈されるのが主流だけど、それとは別に)

首級をめぐる呪術的な習俗があったのではないかと、

学芸員の方は示唆されていたのだが、

筆者の見解もそれに近いものがある。

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(写真 GX200)  

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2009年3月29日 (日)

悪魔問答

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アメリカ人の7割が悪魔の存在を信じているという。

ABCのナイトラインがこの問題でトークショーを開いていた。

肯定派は人気の若手牧師と、

どん底の生活の中で悪魔の存在を確信するに至った女性。

否定派は気鋭の思想家と、

悪魔と地獄を否定してローマから破門された神父。

議論は最期までかみ合わなかった。

おまけに肯定派が多数を占める聴衆から加勢も出る始末。

否定派の人たちが、

「聖書は4000年前に書かれ、しかもオリジナルではなく、

伝聞を集め増補を繰り返しで出来たものだから、

それを念頭に置いて慎重に読みなさい」と、

至極もっともなことを説いても受け入れられず。

肯定派の人々は自分のごく個人的な人生の体験の中で、

悪魔の存在を確信したのだと頑なだった。

肯定派の牧師も、

「悪魔は堕落した天使で男性である」といった調子。

否定派は決して相手の見解を軽んじているわけではない。

「この世の極悪非道な行いを全て悪魔のせいにしないで、

自分の心のうちにある善と悪の部分を、

冷静に見つめなさい」と説いているにすぎないのだ。

アメリカ人の宗教観、かなり歪んでいる印象は拭えない。

現代世界では相対的な思考が求められているのに、

これでは異文化・他宗教の人々との対話が、

ますます難しくなるだけじゃないのか。

キリスト教世界が沈滞に向かうのは致し方なし。

でも、ナイトラインのタブーを畏れない企画にはあらためて感心する。

(写真 GX200)

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2009年3月28日 (土)

能の囃子に中世世界を想う

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月曜日に六本木を通りがかって、偶然出逢った、

能の若手囃子方のパーフォーマンス(昨日2枚目の写真)

短い時間(30分くらいか)だったけど、思わず魅せられた。

目の前に様々な中世世界の光景が、

めくるめく展開されていくような不思議な感覚に酔う。

もとより、これは西欧音楽では味わえない世界。

病み付きになる人の気持ちがよくわかるような…

野外で聞く囃子の調べは実に良い感じである。

(うまく言葉に出来ないのが歯痒いが)

考えてみれば、能はもともと野外で演じられたのだ。

室町末期の京、賀茂の河原に設えられた舞台で、

演じられる観世能と周りに各々座って観る人々を描いた、

「洛中洛外図」(町田本 国立歴史民族博物館)の一場面。

こんな中世の観能の様子を再現出来たら面白いと思うのだが…

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(写真 GX200) 

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2009年3月27日 (金)

デスクトップで花見を楽しむ

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一足先にデスクトップで花見を楽しむ。

最近の和物ブームで盆栽も見直されているらしい。

人気の盆栽入門講座を受講した人から、

教材として作ったものをちょっと借りてみた。

白砂の枯山水に苔庭、桜と椿をあしらっている。

下の写真は月曜日、六本木を通りがかった時に、

暫し観賞した若手能囃子方によるパーフォーマンス。

こちらも結構楽しめた。

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(写真 GX200)

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2009年3月26日 (木)

1944年の空気

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フォン・シュタウフェンベルク大佐にはカリスマがあり、

実に魅力的な人物だったという。

映画「ワルキュウーレ」では、

主役のトム・クルーズにそれが感じられないということで、

遺族からクレームがついたようだ。

ドイツ政府が問題視したトム・クルーズの新興宗教のこともある。

一連のゴタゴタで撮影が遅延し、

ベルリンでのロケの許可が出るのにかなり手間取ったりした。

この歴史的な事件と正面から対峙するには、

まだ、乗り越える課題があるのだろうが、

やはり、ドイツでつくって欲しい映画だった。

「ヒトラー ~最期の12日間~」のように…

人間としてのヒトラーの内面と実像に迫るというタブーへの挑戦は、

画期的だったし、最新の研究成果を反映していた。

歴史考証も良く、当時の空気が感じられた。

「ワルキューレ」は頑張ってはいたが、

アメリカ映画の限界があったかもしれない。

1944年の戦時下のドイツの空気を、

本国の人しか判らない微妙なところまで描かないと、

この映画の主題がまったく生きてこないと思うからだ。

(写真 GX200)

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2009年3月25日 (水)

「神聖なる宣誓」

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「ワルキューレ」のことをもう少し続ける。

映画は冒頭にドイツ国防軍軍人の「神聖なる宣誓」が、

読み上げられるところから始まる。

この宣誓の重要性は殆んどの日本の観客には判らないと思う。

だが、この事件ではある意味、キイワードとなるものだ。

1934年にヒトラーよって改定された宣誓文には、

「…ドイツ国とドイツ国民の総統であり、

 国防軍最高司令官であるアドルフ・ヒトラーに、

 無条件の忠誠を神に誓う…」とあり、

全ての軍人が左手で軍旗に触れ右手を差し上げて、

宣誓を行った。

これが非常に重く、将校たちの行動を制約したため、

積極的にヒトラー暗殺計画に加わる者が増えなかったのだ。

プロイセン王国の伝統を引き継ぐ、国防軍の将校団は、

保守的な貴族の職業軍人を中核とする、

誇り高いエリート集団である。

(フォン・シュタウフェンベルク大佐はその理想像)

敢えてこの宣誓を破って暗殺計画に身を投じることは、

不名誉極まる「反逆者」と「神に対する背徳者」の、

汚名を着せられることに他ならない。

しかし、これはあくまでも彼らの、

(加藤周一氏も別のところで述べていたように)

もっと上にある、より人道的な民主主義精神によるところの、

個人の自由意志によるデジスタンスの表明なのである。

残念ながら、それは現代日本人とって、

一番弱い感覚と言わざるを得ないだろう。

(写真 GX200)

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2009年3月23日 (月)

シュタウフェンベルク大佐の孤独

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劇場にて映画を観るのは実に久しぶり。

「ワルキューレ」を観賞した。

悪天とあって、客席はまばらだった。

いろいろ言いたいことはあるけれど、

頭を整理しながら、ぼちぼちと書いていくことにする。

今宵はちょっと、ということで。

トム・クルーズにはやはり、

フォン・シュタウフェンベルク大佐の役は荷が重かったか。

ドラマなのだから、彼の心の内面の葛藤を、

もっと丁寧に描きこむ必要があった。

全編を通じての物足りなさはそこから来ていると思う。

以前にも「7月20日事件」を扱った映画は、

ドキュメンタリーを含めていくつか観ているが、

劇映画として正面から扱ったものはこれが初めてだろう。

細部の考証は70年代の映画に比べれば、

格段に力が入っているのは理解できる。

(実物のJu52がブンブン飛び回るのはなかなか)

新解釈もあった。

(爆弾が一つしか起爆出来なかったのは、

 セット中に邪魔が入ったから)

重い戦傷を負って障害者になったシュタウフェンベルクの視点も、

新たに加わっているかもしれない。

それ故、彼には警備が甘くなったり、

それに同志が期待したふしが描かれている。

後に事件に加わって生き残った同志も回想録で、

「他に健全な両目と両手を持った将校はいなかったのか?」

「君たちは体の不自由な人に爆弾を持たせて、

 暗殺行為をさせたのか?恥じるがいい!」

という痛恨の言葉を残していた。

あの時、シュタウフェンベルクしか疑われずに、

ヒトラーに近づけなかった事情があったにしても。

彼にはナイーブで孤独な印象が拭えないが、

外からは誰にも覗えない、悲しみや苦しみがあったはずなのだ。

(写真 ライツ・ミノルタCL Mロッコール40㎜F2 PBNC400)

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2009年3月18日 (水)

春の夜の夢

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日中、気温上昇。

日暮れるに、すでに春の夜の風情。

「カメラに訊け」(田中長徳著 ちくま新書)を読む。

最初に「間違いだらけのカメラ選び」を手にして以来、

氏の著書に親しんで、もう16年になろうとしている。

語り口も、ますます快調という感じだ。

さて、本書のこと。

ニッコールレンズを付けた古いライカを手にした女性の写真、

ティファニーの広告に触れられたくだりで、

筆者もこの広告が気になっていたようで、

今年になって、2/11(地下鉄)2/13(新宿)と2回、

写真をアップしていたことを思い出す。

それはそうとして、ライカはともかく、

ティファニーと筆者は何の関わりも無いな、と思いきや、

そうではなかったことも思い出してしまった。

何年も前、随分になるけど、

ティファニーのシルバーのブックマークをもらったことがあった。

本好きの筆者にということだったか。

たしか、前後のストーリーもあったな。

その辺は今となっては、今夜のように、

ただ春の夜の夢の如し、ということでご容赦を…

(写真 GX200)

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2009年3月17日 (火)

しらすのパスタ

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大分産の釜揚げしらすをみつけたので、

しらすを使ったパスタを考えてみた。

…フライパンに多めのオリーヴオイルで、ガーリックピューレ小さじ1、

 アンチョビペースト小さじ1/2(しらすに塩分があるので加減する)

 鷹の爪1本 を焦がさないように極弱火でいためる。

…刻んだ揚げ1枚を加え、カリッとするまでいためる。

…茹でたてロングパスタ、茹で汁少々、

 釜揚げしらす、刻んだ大葉をあえる。

 火を止め余熱で馴染ませて、出来上がり。

(写真 GX200) 

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2009年3月15日 (日)

「勝てないことは判っていた」

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朝から春の嵐、風雨強し。

夕刻には吹き晴らした如くに。

午前中、加藤周一氏を偲ぶ番組を視る。

去年、死の直前まで語り続けた氏の風貌に、

何故か父親の面影をみてしまった。

ほぼ同世代だと思う。

明治以来、侵略と経済発展のためだけに、

真の意味での近代化=個人の人権と自由の実現を、

すっ飛ばしてしまったこの国。

これが20世紀から21世紀に積み残されてしまった、

この「閉塞感」につながったと、

しきりと憂慮する姿が印象に残る。

先の大戦が始まった時、大学にいた氏は、

「周囲の皆は、この戦争が勝てないことは判っていた」

と断言する。

実は同じようなことを、筆者は父親から聞いている。

「それを言えば、引っ張られることも」

沈黙することを余儀なくされてしまった世代。

その時の父親の話も書かねばなるまい。

(写真 GX200)

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2009年3月14日 (土)

「ワルキューレ」

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いわゆる「7月20日事件」(1944年 ヒトラー暗殺未遂事件)を、

新たな視点で描いた映画「ワルキューレ」が公開される。

大学生の時、ゼミでこの事件をテーマに、

討論したことがあるので、ちょっと関心がある。

去年か、製作中との話は聞いていたけど、その時は、

トム・クルーズは果たして主役を演じられるのかという話題だった。

確かに事件の実行者、

フォン・シュタウフェンベルク大佐はかなりの大役で、

いろいろな面で、今日でも注目の的である。

今回はどんな風に仕上がっているか。

ゼミの討論で出た、結論めいたことは、

…外から見て、どんなに崩壊に瀕している独裁国家でも、

 内部からの転覆は極めて難しいものがある。

 歴史的にも成功例は少ないだろう。

 この事件の場合、ドイツ国防軍の軍人が計画の主体だった。

 彼らは任官時に、ヒトラーに忠誠の誓いを立てていたから、

 軍内で同志を募るのが難しかったという事情もあった…

そういえば、似たようなケースは今でも珍しくない。

(写真 GX200)

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2009年3月13日 (金)

アマゾンで嗅ぐ本の匂い

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アマゾンにて、

「定家明月記私抄 堀田善衛著」(新潮社 1986)届く。

ABCナイトラインでアマゾン・ドッドコムの創業者、

ジェフリー・ベゾス氏へのインタヴューを視る。

若くして金融界より転じ、ネットでの書籍販売に乗り出して十数年。

子供のころから「本の匂い」が好きだったという。

「本の匂い」とは、

インク、接着剤、紙の匂いに過ぎないかもしれないが、

本好きなら誰にでも判る、わくわくするような実感なのではないか。

最近、力を入れている電子ブックリーダー「キンドル」は、

その対極にあるけど、全ては顧客が決めること。

当面はデジタルと昔ながらの書籍の二本立てで行く。

経営は長いスパンで見たいとも。

何かデジカメと銀塩カメラのせめぎ合いにも似た話に聞こえてきた。

さっきからNHKのハイビジョンで、

「森山大道東京を撮る 下町・路上からの視点」をやっている。

森山氏は案外、率直に語る人なのだ。

この番組の感想は稿を改めることにする。

(写真 GX200)

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2009年3月11日 (水)

「カメラに訊け!」

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64年前の今日3月10日夜半、少女時代の母親は、

所沢より空襲で真っ赤に焼ける東京の空を遠望したと云う。

BBCニュースにて新発見のシェイクスピアの肖像画のこと。

1610年頃の生前の姿を描いたと推定され、

国王の寵愛深く、羽振りが良かった様がうかがえるという。

既知の肖像画のような脂ぎった男に非ず、存外優男のよう。

こちらでいえば、世阿弥の肖像画発見といったところか。

(まず考えられないことだが)

写真家・田中長徳氏の新著、

「カメラに訊け!-知的に遊ぶ写真生活」(ちくま新書)を購入。

Amazonにて発注中の、

「藤原定家の時代 -中世文化の空間-」

(五味文彦著 岩波新書 1991)届く。

(写真 GX200)

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2009年3月10日 (火)

菜の花のパスタ

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季節の定番、菜の花のパスタをつくる。

…①フライパンに多めのオリーブオイルを引き、

   ガーリックペースト小さじ1、

  (国産のものは香りと刺激が強すぎるので、

   イタリア産チューブ入りピューレ90g/\300位 を使っている)

  鷹の爪1本を焦がさないように極弱火でいためる。

  生ハムのみじん切りを加え火を止める。

  (生ハムは切り落としでよい。好みで50~100g)

…②パスタをゆでる鍋で菜の花を茹でておく。

…③①のフライパンにスライスしたエリンギを加え軽くソテーする。

  (エリンギはシャキシャキ感が残る程度で)

  ゆでたてのパスタ、茹汁少々と菜の花をあえて出来上がり。

(写真 GX200)

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2009年3月 9日 (月)

“Noblesse oblige”

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白洲次郎と正子のドラマ。

長く視るに耐えられず、途中で止めた。

最近、あちこちで流行っているようだけど、

やはり、これも「仕掛け人」がいるのだろうか。

ドラマで「ノブレス・オブリッジ」なんて言っていたが、

戦前の華族社会のお坊ちゃん、お嬢ちゃんが、

好き勝手にやっているだけである。

彼らの視点は、どうあっても、

地べたを這い回るように生きざるを得なかった、

その時代の大多数の人々の視点とは繋がらない。

「日本の敗戦」を早くから予見していたというが、

もとより、彼らだけじゃない。

同じ時期に、近衛のブレーンをやっていた尾崎秀実のほうが、

人物としてよっぽど関心がある。

表面上の派手な生活からは窺がえぬ、

白洲の裏面にもっと光があてられていれば、

少しはマシになったのだが。

(写真 GX200)

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2009年3月 8日 (日)

「土門拳の昭和」を観る

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「土門拳の昭和」を観に日本橋へ。

CLにモノクロをつめていく。

週末、明日(3/8)が最終日とあって会場は混雑。

7、8割がシニア層で占める。

昭和10年代の東京のスナップの前では、

その頃、幼児だったと思われる人々で盛り上がっていた。

浅草のカフェで欠けた前歯をのぞかせた、

荷風の「風貌」が心に残る。

今回の展示は代表作をざっと概観出来るのがよい。

土門所用のニコンSPとジナーSを拝観して上がり。

昭和初期東京のスナップ、ポストカード数枚を購入する。

銀座方向へ歩行しながら、しばし撮影を。

Amazonにて、定家関係の論考を3冊ほど発注。

「定家明月記私抄 堀田善衛著」は多分初見か。

(写真 GX200)

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2009年3月 7日 (土)

花ももみぢもなかりけり…

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胸の振り子さんの書棚(ブックマーク A Moveable Feast)をみて、

はたと思いあたることがあり、本の森を探索。

はるか古層より、

「日本詩人選11 藤原定家 安東次男著」(筑摩書房 1978)

を発掘する。

何を隠そう高3の時、定家に傾倒していたのである。

一時は本気で国文を専攻しようかと思ったりした。

その「象徴詩」の世界に、

突っ張った彼の生き様に、

妙に魅かれるものがあったからか。

もう一度、この世界に耽溺するのも悪くないかも。

……………

スキャンダル渦中の野党党首。

大事な決断をするに、

彼は決定的な情報不足に陥っているようにみえる。

これではうまくいかない。

(写真 GX200)

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2009年3月 5日 (木)

米沢にて

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「御館の乱」の後日談あり。

これはずいぶん前に山形・米沢で地元の人たちから聞いた。

筆者の父方の祖母が山梨の出という話になったら、

当地は米沢・上杉藩の昔から、甲斐・武田氏と縁があり、

今でも大事にしているという。

藩祖・上杉景勝の正室、「菊姫」は武田信玄の娘で、

「御館の乱」の、あの買収劇の際、

武田氏との同盟が結ばれて嫁いできた。

武田氏滅亡の時は生き残った人々を受け入れている。

同じく信玄の末子で「菊姫」の異母弟も匿い、

高禄を与えて、武田家を再興させた。

同家は明治維新まで続いている。

こういうわけで、武田氏の縁者も多いというのだ。

上杉と武田といえば、川中島のライバルとみられがちだけど、

実は深い絆が出来ていた。

「困った時は謙信を頼れ」と信玄は遺言したといわれるが、

ありそうなことにも思えてくる。

謙信以来の、この幾世代を超えた義理堅さ、

ちょっと前では、筆者も想像するに難しかったけど、

歳がいくと、何か納得するものがある。

「大河」にも「菊姫」は登場するようだ。

(写真 GX200)

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2009年3月 4日 (水)

買収

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謙信急死後の上杉家の家督相続争いを「御館の乱」というが、

「大河」が取り上げるのは初めてだろう。

一昨日から、この話題に触れているけど、

どのように描くのか、ちょっと興味があるところだ。

順当にいけば、景勝で決まるはずだったのだが、

かなりもめて、2年に及ぶ内乱になった。

もう1人の謙信の継嗣、景虎(養子で北条氏出身)は、

北条や武田など他国からも支援を受けて頑強に抵抗。

上杉家は同時に信長と争っていたから、存亡の危機に陥る。

そこで、景勝側は大胆な手を打つ。

一方の敵、武田を黄金一万両で買収し、手を引かせたのだ。

形勢は一転し、景勝側の勝利につながることになる。

これはかの甲陽軍鑑が記す戦国の生々しい裏話である。

買収に応じた武田は信用を落とし、同盟者の北条から絶縁され、

滅亡を早めたともいわれている。

この凄みのある外交戦略を実際に発案し、仕切ったのは、

誰なのか判らない。

ドラマでは、やはり直江兼続ということになるのだろうか。

(写真 ライツ・ミノルタCL Mロッコール40㎜F2 PBNC400)

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2009年3月 3日 (火)

生母の力(1)

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昨日の「大河ドラマ」で、もう一つ見逃せないところがあった。

やはり、中世世界での女性の役割のこと。

妙椿尼が口走ってしまった謙信の「遺言」を、

今度は、跡継ぎとされた景勝の生母(しかも先代謙信の同母姉)

仙桃院が「真正」と宣言する場面だ。

ここで、景勝の跡継ぎの地位は決定的になるはずだった。

なぜなら、中世世界の当主、正嫡の生母は、

圧倒的な権威を認められていたからだ。

北条政子や日野富子が絶大な権力を振るえたのも、

将軍やその正嫡の生母であったからである。

何も彼女たちが類稀な「悪女」だったからではない。

当然の権利を行使したに過ぎないのだ。

しかし、時代が下るにつれて、これを認めない風潮が出てくる。

それは、様々な「差別」が形を成し始めた時期と一にするようだ。

室町後期から、戦国、安土桃山期あたりが境か。

取りを飾った淀殿もまた、当然の権利を行使しただけなのに、

「淀君」なんて蔑称を奉られて、「悪女」にされてしまった。

(写真 GX200)

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2009年3月 2日 (月)

「言霊」

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今日の「天地人」でも、ちょっと面白い演出があった。

まぁ、筆者の深読みかもしれぬが…

謙信の急死で混乱する上杉家中。

そこに、突然現れて謙信の「遺言」を口走ってしまうのは、

(いかにも発作的、あるいは神がかり的という感じが良い)

直江家の後家、妙椿尼である。

混乱は静まるが、「遺言」の真偽は怪しい。

しかし、この場合「遺言」を披瀝したのが女性であったことが、

中世世界では、かなりの重みを持つ。

神仏霊により近い存在として、託宣を伝えたりして、

(ドラマでは冥界に入ってしまった謙信の代理のような立場)

しばしば人と神の橋渡し役を演じるのは女性が多いからだ。

(その辺を意識して脚本を書いたなら、大したものだけど)

しかも、もう口に出して「跡継ぎは景勝」と言ってしまった。

(景勝派が先に跡継ぎと称して機先を制したのは史実らしい)

その瞬間、「言霊」は「嘘」でも、そのとおりになる。

つまり、中世世界では先に「宣言」したほうが、

圧倒的に有利といえる。

だから、その後のドラマの展開を待つまでも無く、

景勝派の勝利は、その時点でほぼ決まったようなものなのだ。

(写真 ライツ・ミノルタCL Mロッコール40㎜F2 PBNC400)

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2009年3月 1日 (日)

そら豆のパスタをつくる

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店先に、もう鹿児島産のそら豆を見つける。

そこで、今日はそら豆のパスタをつくることに。

…①フライパンにオリーブオイルを多めにひき、

  ガーリックペースト小さじ1、鷹の爪1本を焦がさぬよう、

  極弱火でいためる。

  みじん切りにした生ハムを加え、火を止め余熱で温める。

…②パスタを茹でる鍋でそら豆を茹でておく。

   (歯ごたえを失わないように1~2分でよい)

…③ ①に茹でたてのロングパスタ、茹汁少々と、

   そら豆をあえて出来上がり。

  (生ハムの塩分があるのでパスタ茹でる時の塩は控えめにする)

(写真 GX200)

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