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2009年5月27日 (水)

「傾く」三成

大河ドラマに登場している石田三成の髪型が変だという意見が、

かなり出ているはずである。

前髪や月代は剃っているようなので、

その時代の成年男子なのは確からしいが、

髷が異常に長く後ろに垂らしている。

筆者も手持ちの史料を調べてみたが、どうもはっきりしない。

この時代の「常識」からすると、

月代、髷(髻)は成人男性、

前髪があって束ねた髪を後ろに長く垂らすのは、

童形で未成年となる。

中世世界には、服装、持ち物、髪型で、

一目で、その人がどういう人物なのかが判る、

極めて厳格な価値規範があった。

それから外れると「異類」「異形」となり、

極端な言い方をすれば、この世の常人ではなくなるのだ。

まぁ、百歩譲って、

中世末期=今の大河ドラマの時代から、

安土桃山、江戸初期にかけて「傾く」(かぶく)という、

異装が流行ったから、それを意識したのであろうか。

三成に「傾く」趣味が無かったとは言い切れないし…

筆者の史料で、強いて…それらしいものと言えば、

岩佐又兵衛(2009 2/16 投稿「浮世又兵衛」参照) 

描くところの「洛中洛外図」にある、

「客を強引に引き込もうとする遊女の図」ぐらいだろうか。

やはり「傾く」人々の前衛にあった遊女や芸能民、

(女性が男装したり、男性が女装したりすることがままあって、

 彼らも世の常人ではないとされた)の姿である。

B09052602

(写真 CX1)

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