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2009年12月 9日 (水)

その前夜(1)

B09120801

太平洋戦争の始まった日。

その日に何を思ったか、父親に聞いたことがある。

(3/15 投稿 「勝てないことは判っていた」 参照) 

…父親は美術学校の研究科(修士課程にあたる)在学中に、

徴兵猶予を解かれて入隊した。

砲兵に配属され、ほどなく幹部に選抜されて教育を受ける。

見習い将校として中国大陸南部の前線に送られて間もない頃、

ある晩、部隊の将校だけが集められ、

上官から密かに告げられたという。

「明日、米英と開戦する」

今、使用している砲はボロボロだが、

新しいものが受け取れるのかと質問すると、

否、このままでやるとの答えに、一同沈黙するのみ。

学生から召集された者が多かったから、各々宿舎に帰りながら、

「一体、俺たちはどうなるんだ」と囁き合い、

絶望的な気持ちになった…

それが、5年に及ぶ地を這うような日々の始まりだったと。

(写真 ライツ・ミノルタCL Mロッコール40㎜F2 PR400)

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