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2010年3月14日 (日)

「われ幾そ…」

B10031301

「金塊和歌集 源実朝」

(樋口芳麻呂校注 1981 新潮日本古典集成)届く。

送り元は大坂・東住吉区の人。

早速、先の加藤周一氏の映画で引用されていた、

実朝のもう一つの歌を「雑の部」に当たる。

~われ幾そ 見し世のことを 思い出でつ

                 明くるほどなき 夜の寝覚めに~

詞書きに…相模国の土屋というところに住む、

齢90になる老法師と昔語りなどした際に、

老いての、起居の不自由を泣く泣く訴えられた。

後に「老」を題に歌を詠ませた機会に、

自分も(その老法師の立場になって)詠んだ歌…とある。

最晩年の日々をおくる加藤周一氏をして、

なるほどと思わせる選のわけだ。

~これまで生きて、見てきたこの世の様々な事を、

  私は幾たび思い出したことだろう。   

  もう、明け方もほど近い、夜の寝覚めに~

吾妻鏡にあるように、当時から、

実朝は、実に数奇な一生を送った将軍と思われていたようだ。

本当は、芸術家として生きたかったのだろうな。

許されなかったけど。

(写真 CX2)

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