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2010年5月19日 (水)

ベアトの「日本の占い師」

B10051604

都写美の二つの写真展を観る。

「侍と私 ポートレイトが語る初期写真」

「古屋誠一 メモワール 愛の復讐、共に離れて…」

前者は幕末維新期に撮られた、侍を中心とした人々の肖像写真と、

同時代の欧米の作品を比較しながら、肖像の持つ意味を、

掘り下げていくという展示だけど、どうしても、

被写体のほうに関心が向いてしまった。

特に、ベアトの撮った「日本の占い師」に釘付けになる。

恐らく「声聞師」(しょうもんじ)「呪師」(のろんじ)と呼ばれた、

遍歴する最下層の陰陽師だと思う。

蓬髪、大きな独特の笠を被り、

ボロボロの衣、杖、首から提げた箱を持つ。

もとより演じているのではなく、街道を歩いていたのを、

そのまま連れてきて、写真に撮った感じだ。

幕末期は、中世世界がまだしっかりと息づいていたのだ。

外国人のベアトだから、眼差しを向け得た被写体だったともいえる。

他に、幕府の第二回遣欧使節の一行を、

ナポレオン三世の命で、パリでナダールが撮った、

ポートレイトが素晴らしい。

高位の武士の姿もいいが、随行した日本女性たちの、

(武士たちの身の回りの世話をしていたのだろうか。

 こんなことがあったとは知らなかった)

表情が非常に印象的だった。

以上、上記二つの作品を観られただけで価値あり。

後者の写真展のほうは、アラキーの作品群など、

事前の先入観や展示解説文が邪魔して、

あまり率直に鑑賞出来なかったのが残念。

(写真 CX2)

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