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2010年11月21日 (日)

犬捕る人々

B10112001

先頃、上海を旅された里坊氏によると、

路地裏上海は時ならぬペットブームを呈しているらしい。

それで、思い出したのが、

父親が、出征していた中国南部で目撃した一件である。

ある日、父親の部隊で使役していた、

「クーリー」(苦力…中国人労働者をそう呼んでいた)たちが、

どこから見つけてきたのか、一匹の犬と遊んでいる。

暫くしたら、犬が見えなくなり、彼らが鍋を囲んでいたという。

犬食はごく最近まで、かの国では普通のことだった。

今でも、朝鮮半島には名物料理があると聞く。

この列島ではどうだったのか。

実は、あの上杉本・洛中洛外図に「犬捕り」が描かれているのだ。

(他の史料には見られず、大変貴重だ)

二人組みの男たち、手前の男は犬を手なづけながら、

後手に、棒の先に輪状の縄を付けた捕獲具を持っている。

背後で控える男は、同じく捕獲具を手にし、肩に青竹を編んだ、

捕獲した犬を入れる籠を担ぐ。

犬の用途といっても、番犬、猟犬、闘犬、犬追うもの…

(生きた犬を走らせて、弓の的にする)か。それとも…

中世世界の日本で、犬食が無かったとは言い切れまい。

「犬捕り」が、どのような職能民なのかも興味深いが、

犬食の習慣が東アジアに広く存在していた可能性にも、

想いが広がっていく。

B10112002

(写真 CX3)

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民俗」カテゴリの記事

コメント

煎じるは突然の話になり申し訳ありませんでした。
20年前に帰化した中国人女医さんは広州にいた当時、犬を食べる習慣はまだ地方に残っていたと言っていました。
犬はないけど、金色のオオナマズは食べたとも。

投稿: 胸の振り子 | 2010年11月22日 (月) 15時03分

いえ、また機会もあるでしょう。
お気にせずに…

犬食の経験はありませんが、
一皮剥けば、この列島にあってもおかしくないと…

それはそうと、上杉本・洛中洛外図屏風には猫が一匹も描かれていないのです。
この謎もね…

投稿: kansuke | 2010年11月22日 (月) 23時52分

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