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2011年1月13日 (木)

翁ありけり…(4)

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かの老翁は、頼朝から拝領したこの地で、

名田(みょうでん)を経営する名主、

(みょうしゅ…ついでながら、江戸期のなぬしではない)

を務めたことを、この上も無い誇りとしているようにみえた。

筆者が最期に聞いたのは、あの大カシの木と、

今、彼が望んでいるのは何かということだった。

曰く…④

「あの大カシを植えたのは我らである。

 奥の注連縄が張ってあるのは800年、

 手前の三本は500年だ。

 何故、カシなのかって?

 それは、まず目出度き常盤木であること。もうじき、

 一年の葉が落ちて、新しい葉に変わる季節が来るが、

 ご覧ぜよ、その美しさを。

 それと何より火に強い。明治の大火では、

 黒こげになったが、程なく芽吹いたのだ。

 用材としては、これといったものはない。

 ただ、山の者どもが申すには、薪炭に向くということだ。

 今、望むことと云えば、

 神楽と千秋万歳を本来の姿に復することだが、

 氏子が年寄りだけになってしまったので、難しいだろう」

(写真 CX3)

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