「法然と親鸞 ゆかりの名宝」展を観る
この特別展(~12/4)の見どころは尽きないが、特に注目なのは、
中世絵巻の優品が纏まって出品されていることだろう。
まず、現存最長(全48巻531m)の絵巻とされる、
「法然上人行状絵図(絵伝)(14C 国宝/重文)は、
かなりの巻数が展示され、多くの有名な場面を鑑賞出来る。
(例えば、法然幼少期の夜討ちの場など。上は晩年期、
四国へ島流しになる途中、播磨室津で、
小船をこぎ寄せる遊女たちに極楽往生を説く場面。
中世の遊女の風俗や沿岸用廻船の描写が興味深い)
次に、これも国宝指定「当麻曼荼羅縁起」(13C 神奈川・光明寺)
そして、「慕帰絵」(14C 重文 西本願寺)である。
これだけで、筆者は十分満足なのだけど、
有名な「早来迎」(14C 国宝 知恩院)はじめ、
法然、親鸞の自筆書状や著作も見落とせないのは言うまでもない。
(写真 CX5)
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