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2012年2月 4日 (土)

鬼が窺う

B12020301

節分に因んだ話題を…

鬼がビジュアルな形で描かれるようになったのは、

中世に入ってからだろう。

今朝のBSニュースで視た、奈良の井戸跡から発掘された、

鬼面を現した土器片も、12世紀初めのものと云う。

中世世界を跋扈した鬼とは、様々な要素があるにしても、

端的に言えば、疫病神(伝染病)であり、外来者(まれびと)であり、

時に異国の神、あるいは怨霊の一形態と考えていい。

もとより、鄙ではなく、都市的な場の産物である。

病者の家を屋根から窺う鬼、春日権現験記絵の一場面だ。

高熱と嘔吐(白い犬が吐しゃ物を食らう)に苦しむ男が居る。

声聞師(最下級の陰陽師、それとも僧形の宿曜師か?)が、

呪いを終え帰っていくが、既に効験は期待出来ないようだ。

…道に面した戸口で火を焚き、石(塞の神=道祖神)

 を祀り、黒髪を挟んだ奉幣を立て、供物を載せた土器と、

 結界を示す縄を置く。通常、鬼は人の行き交う道を通って、

 やって来るが、このケースでは隙を狙って屋根からか?

 屋根もまた、異界への出入り口のなのだ…

例によって、異時同図法で、余命を悟った同じ男が死穢を憚って、

家の外の仮屋で、死を待つ様子も描かれる。

(捨身 CX5二代目)

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