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2012年10月 6日 (土)

「平清盛」を視る(47)

B12100501

ドラマでは、清盛の意を受けて、時忠が組織したことになっている、

異様な、少年諜報集団「禿」(かぶろ/かむろ)は、

やはり、触れねばならぬだろう。

ネタ元の平家物語、

百二十句本 第二句 「三台上禄」 「かぶろの沙汰」より、

以下、そのくだりを引く。

 …入道相国(清盛)の謀り事として、

  年のころは、十四五六ばかりの少年を、三百人集め、

  髪を「禿」(おかっぱ)に切りそろえ、

  赤い直垂を着せて、召し使われたのだが、

  その少年たちは、京市中に溢れ、大路小路を往き来した。

  もし、平家のことを悪く言う者があって、

  一人でも聞きつけられたら最後、直ちに三百人へ触れが飛んで、

  その家に乱入、家財資産を没収し、本人を絡め取って、

  六波羅に引っ立ててしまう。

  そんなわけで、心では思っていても、

  口に出して平家を批判する者はいなくなってしまった。

  「六波羅の禿」というだけで、道の馬も車も皆、避けて通した。

  「宮中の門をおおっぴらに出入りしても、咎められることがない。

  都の役人も、恐れて見て見ぬふりをした」と云われるが、

  其のとおりである…

「禿」の正体を類推するに、幾つかの手がかりが認められる。

まず、「禿髪」(おかっぱ)=童髪(童形)蓬髪と、赤い直垂で、

異類異形であること。

そして、業務として、犯罪捜査と犯人逮捕、

当該家屋、資産の破却没収が行えること。

つまり、髪型は、河原者・非人に準じるし、

仕事や派手な装束も、検非違使の下部、放免に通じる。

しかも、平家の本拠・六波羅は、河原者・非人の集住地、

賀茂の河原と、葬送地、鳥辺野に極く近い。

清盛が、河原者・非人たちの子弟を、

このような形で組織したとしても、不思議ではないのだ。

(捨身 二代目CX5)

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コメント

赤い羽根募金のキャンベーンの一環かと思いました!あの衣装は脚本家がちょっと遊んだんですかね。オープニングで踊る白拍子たちと同じかと思います。有名なダンサーらしいです。芸能者を重ねているのかと思いました。

投稿: 振り子 | 2012年10月 7日 (日) 10時32分

「禿」のことを正面から検証した論考は、あまり見当たりませんね。この機会に平家物語の本文を読み返しているところです。芸能者との接点もありだと思いますよ。

投稿: kansuke | 2012年10月 7日 (日) 22時34分

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