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2013年2月24日 (日)

説経節「をぐり」を読む(12)

B13022301

連雀商人の後藤左衛門、さればと膝を打ち、

…存ぜぬと申せば、諸国を経巡った甲斐もござりません。

 武蔵・相模両国の郡代に、横山殿のご息女、

 照手姫(てるてひめ)と申せば、その美しさたるや…

言葉を極めて、語り出す。

小栗 黄金十両を取り出して、

…すぐに仲人いたせ、商人!

 これは当座の引き出物だ。上首尾なれば、

 勲功に褒美は望み次第ぞ…

後藤左衛門

…位高き御方の仲人いたす上は、

 念のため、ほんの御一筆でも、お書き下され…

小栗、斜めならず喜び、筆を執り、文をしたためる。

後藤左衛門、…承ってござある…と、

千駄櫃に文をばとつくと入れ、連尺掴んで肩に掛け、

横山館へ向かって、走り出した。

蓮雀商人は、人並みはずれた健脚を誇ったのであろう。

日焼けした骨太な体つき、武術のひとつも、

修練していたかもしれぬ。

巧みな話術に加え、情報感覚、組織力(連雀衆を統べる)…

この時代、各地の領主たちは重宝したに違いない。

間者(スパイ)、使者には持ってこいなわけだ。

B13022302

(捨身 S100/二代目CX5)

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