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2013年5月 9日 (木)

武蔵・府中の薫風(6)

B13050803

これまで探索した時宗寺は、何処でもそうだったけれど、

その独特な、末枯れ方に魅かれたものである。

この寺も例外ではない。でも、一寸違ったのは、

今も、寺に寄り添って生きる人々の、温もりだった。

B13050801

門前に、文字通り山門と軒を接するように建つ、古民家?があった。

前を通ると、男たちが酒盛りをしている。

観るからに、異な雰囲気に、

思わず歩を止め、声を掛けてしまった。

B13050802

この屋の主とみえた、老翁が答える。

 「年に一度の祭りですからの」

此方にお住まいなのは、お寺の御用をされてるからですか?

この前、遊行寺に往ってきたばかりなんです。

 「ほう」と、老翁は微笑みながら、

 「いや、わしゃ石屋じゃない。檀家の総代なんじゃ」

 「今日は、参道で駒競べじゃった。

  五日の夕刻七時、大國魂神社社頭に、

  きっと、いらっしゃい。いいものが観られるから」

残念ながら、この約束は果たせなかったが、

恰も、一遍聖絵の世界へ引き込まれたような、

不思議な感覚に浸れた、ひとときだったのだ。

(捨身 二代目CX5)

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