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2013年7月25日 (木)

箱根山中の異界へ(4)

B13072401

石仏群があるこの谷、現在の国道一号線では、

一瞬で通り過ぎてしまう。

でも、箱根山を越えた、中世の旅人にとっては、

一刻も早く、抜け出たい、怖ろしい場所であったろう。

中世の湯坂道は、精進池の岸辺を通っていた。

その汀を、「死人に往き逢てはならぬ」と、馬の鞭を上げ、

徒歩ならば、小走りで、周囲を見回しながらの、

道往きだったと想う。

そんな主従の、光景がありありと目に浮ぶ。

気象条件も、厳しいようだ。

東西の風が吹きぬけ、霧や雲が発生し易く、豪雨もある。

筆者が訪れた際も、一陣の風あり、靄が立ち込めたり、

日が差したりと、目まぐるしく、天気が変わった。

B13072402

ここ十年ぐらいで、ビジターセンターや、標識、遊歩道が、

整備されたらしいが、往き逢ったのは、二グループだけだった。

ビジターセンターの設備は、トイレ、ベンチ、パネル展示のみ、

販売機無し、常駐者無しだから、水食料の持参をお勧めする。

もとより、近辺に人家も無い。

真昼、蜩の合唱の中で、暫し独りきりとなった。

やはり、此処は「六道の辻」だな。

B13072403

遊歩道を進み、最初の石造物に遇った。

「八百比丘尼の墓」と云う、宝きょう印塔の残欠だ。

基部に、観応四年(1350)の銘がある。

(捨身 OLYMPUS XZ-10)

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