« 箱根山中の異界へ(8) | トップページ | G1Xを試しに、再び箱根山中へ(1) »

2013年7月30日 (火)

箱根山中の異界へ(9)

B13072901

さらに芦の湯方向へ進み、一連の石仏群最後の遺物を観る。

いずれも、二メートルを越える、鎌倉後期の堂々とした五輪塔だ。

向かって左側、寄り添うように立つのは、

曽我五郎、十郎兄弟の墓で、やや離れた右側の一基は、

十郎の恋人、虎御前の墓と伝わる。

だが、これは江戸元禄期以降の、創作のようだ。

歌舞伎の曽我もの人気や、物詣での流行にあやかり、

五郎が稚児として、箱根権現に入っていた史実も踏まえた、

人寄せ目的の、後日談だったやもしれぬ。

藤沢・遊行寺、小栗堂の、小栗判官と照手姫の墓と、

よく似たケースだろう。

B13072902

実際には、「虎御前塔」の基部(地輪)に、地蔵講の人々が、

永仁三年(1297)に造塔したと云う、銘文がある。

B13072903

現存中世五輪塔の中で、この三塔は特に、優美かつ、

技巧に優れているので、重文指定になっている。

確かに、筆者が、今まで観た五輪塔の中でも、

出色の、出来栄えだと想う。

(捨身 OLYMPUS XZ-10)

|

« 箱根山中の異界へ(8) | トップページ | G1Xを試しに、再び箱根山中へ(1) »

歴史(中世史)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 箱根山中の異界へ(8) | トップページ | G1Xを試しに、再び箱根山中へ(1) »