« 日々の写真 11/12 | トップページ | 奈良坂にて(3) »

2013年11月14日 (木)

奈良坂にて(2)

B13111204

奈良坂は、近鉄奈良駅から北方へ、路線バス十分程度で着く。

今では、何の変哲もない、郊外の住宅地だが、

中世世界では、極めて重要な、都市的な場だった。

京の都を早朝に出立し、南都=奈良へ向かう、中世の旅人は、

その日のうちに、奈良に辿り着くこと目指した。

旅の目的は、多くは、東大寺、興福寺、春日社を始めとする、

「大聖地」の巡礼にあったろう。

片道十里(40km)の、この道は「大仏道」と呼ばれ、

古今、数え切れないほどの、上下貴賎の人々が往還した、

大幹線道路だった。

昼前には宇治、午後遅く、木津を経て、日が傾く頃、

最後の峠、奈良山に掛かる(上、現在の峠付近)

B13111201

B13111202

長い坂を登り詰めると、峠の社が鎮座していた。

辺りは、楠の巨木が茂り、水場も在って、休憩に好適だった。

伊勢、伊賀へ向かう道の分岐もあり、旅人で賑わっていたはずだ。

弘化四年(1847)の道標が現存している。

「南 右 いが いせ」 「すぐ(直ぐ)京 うぢ道」

「東 右 京 うぢ」 「左 かすが 大ぶつ道」

「北 すぐ かすが 大ぶつ」 「左 いが いせ道」と読めた。

B13111203

この道標が立つのが、今回の探索の出発点、

峠の社=「奈良豆比古神社」の真前なのである。

此処から、道は南都・奈良へ向かって、下りになる。

既に、大仏殿の屋根が遠望出来たであろう。

これが奈良坂だった。

(捨身 Canon G1X)

|

« 日々の写真 11/12 | トップページ | 奈良坂にて(3) »

歴史(中世史)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 日々の写真 11/12 | トップページ | 奈良坂にて(3) »