« 七十一番職人歌合を観る(10) | トップページ | 七十一番職人歌合を観る(12) »

2014年2月17日 (月)

七十一番職人歌合を観る(11)

B14021403

正月初め、洛中の家々を廻り、「懸想文」を売り歩いた、

「犬神人」たちの姿を「上杉本・洛中洛外図屏風」から引く。

「懸想文」とは、恋文から転じて、

良縁を得る、縁起物の護符となったものだ。

やはり、白帯を頭にからげ、柿色衣上)を着すが、

白帯を下げて、覆面をしている。

「懸想文売」は、江戸期まで続いていたようだが、

明治期には、絶えていた。

最近になって、京都の須賀神社(祇園社同様、牛頭天王を祀る)

の節分会で、復活していると聞く。

しかし、覆面はするけど、神官に似た白い浄衣姿だ。

その覆面の由来と称する話が興味深い。

かつて、困窮した高貴な公家が、懸想文の代筆をしていたが、

身を窶すために、覆面をしたからと云うのだ。

もとより、この話は嘘で、覆面は、既述のように、

中世世界の「犬神人」の装束に由来するものだ。

江戸期になって、彼らが、新たに想いついた、

「貴種伝説」と謂うべきものだろう。

(捨身 Canon  S110) 

|

« 七十一番職人歌合を観る(10) | トップページ | 七十一番職人歌合を観る(12) »

歴史(中世史)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 七十一番職人歌合を観る(10) | トップページ | 七十一番職人歌合を観る(12) »