« 七十一番職人歌合を観る(15) | トップページ | 七十一番職人歌合を観る(17) »

2014年2月23日 (日)

七十一番職人歌合を観る(16)

B14022201

「奈良法師」と対になっているのが「山法師」だ。

謂うまでも無く、比叡山の坊主、悪僧とも呼ばれ、

常に刀杖、弓箭を帯し、袈裟で頭を包む(か頭)姿が知られる。

彼らが体現したのは、背後に聳え、王城鎮護を標榜する「山」

=比叡山が持つ、仏神の聖性であったから、

京の都では、王権でさえも、歯が立たない。

だが、一方で、彼らは畏れれるのと同時に、穢れた存在と観る、

価値観があったようだ。

武士=「弓取」だけが、対処出来た理由にも興味がいく。

非人とよく似た、か頭、覆面も、この辺りからくるのではと、

想い廻らしているところだ。

奈良法師同様、法衣、白鞘の打ち刀を差し、傍らに長刀を置く。

添えられた、吹き出しの台詞も対応して、

…わがたつそまの、月に及ぶべき所こそおぼえね…

~比叡山の月に勝る所は、思い起こせないわい~

|

« 七十一番職人歌合を観る(15) | トップページ | 七十一番職人歌合を観る(17) »

歴史(中世史)」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。ツイッターは休止しましたが、こちらのブログはお気に入りにして、拝見しております。
七十一番職人歌合のことは、かんすけさまのブログで初めて知りました。少しググってみると、写本が幾種類かあるようですが、ここで掲載されているのは、どれにあたるのでしょうか?(一回目の記事を探すことができず、見落としているかもしれません)とにもかくにも、それぞれの特徴をよくとらえた細かい描写にもかかわらず、ほどよい脱力感のある筆遣いが魅力ですね。

投稿: 糸でんわ | 2014年2月23日 (日) 08時55分

拙いブログをご贔屓下さり有難うございます。七十一番職人歌合は、室町末期には成立していたようですが、原本は失われています。使用している底本は、白描画のものは、江戸中期に出版された版本で、群書類従所収のものです。彩色画のほうは、加賀前田家に伝わった絵巻物(17C頃)で、現存の写本では最上質と云われています。

投稿: kansuke | 2014年2月23日 (日) 21時51分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 七十一番職人歌合を観る(15) | トップページ | 七十一番職人歌合を観る(17) »