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2014年2月24日 (月)

七十一番職人歌合を観る(17)

B14022301

「鞍細工」(くらざいく)のことで、気になっていたことがある。

室町期の幕府武家礼法で、一家を成した伊勢氏は、

「作りの鞍」と呼ばれる、鞍の製法を秘伝としていた。

あの小田原北条氏の祖、伊勢宗瑞(北条早雲)が出た家だ。

宗瑞は、その秘伝を受け継いでいたと云われている。

それだけでも、彼が「伊勢の素浪人」どころか、

名門武家の一員であったことの、証左になるのだが、

面白いのは、自ら身を労して、恰も職人のように、

鞍を作っていたらしいことだ。

「作りの鞍」の製法は、宗瑞の三男、北条幻庵(宗哲)に、

相伝される。幻庵は、秀吉の小田原攻め直前まで生きた、

一族の最長老で、多芸多才の人。

「鞍打ち幻庵」の異名もあったようだ。

図の「鞍細工」も、宗瑞、幻庵の如く僧形で、小袖袴、

左手に鞍輪、右手に手斧(ちょうな=中世の番匠道具)を持つ。

添えられた、吹き出しの台詞は、

…あら、骨おれや…

~ああ、骨がおれることだわい~

骨折りの骨と、鞍=鞍橋(くらぼね)の橋(ほね)をかけている。

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