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2014年2月 7日 (金)

七十一番職人歌合を観る(3)

B14020201

「暮露」(ぼろ)「ぼろぼろ」あるいは「梵論字」(ぼろんじ)と、

呼ばれた、遍歴する修行者の姿だ。

鎌倉末期頃に現われたとするのは、

あの有名な、徒然草の挿話に拠る。

諸国の「宿河原」に道場を置く、念仏者ながら、

殊更に武闘を好む集団として描かれるが、不明なところも多い。

束髪に白鉢巻、髭面、直垂に黒袴、足駄(あしだ=げた)を履く。

興味深いのは持物で、長柄の傘と、打ち刀を携える。

八角棒を持つ絵画史料もあり、もとより「異形」の部類に入る。

打ち刀とは、古来の太刀が、主に馬上で使われ、

時代が下るにつれて、儀仗用になっていったのに対し、

中世後期より多用される、徒歩斬撃に適した実戦用の武器である。

それと判るのは、腰刀より長く(俗に二尺三寸以上)

刃を上に向けて(太刀は下で、帯に吊るす)帯に差すからだ。

まず、戦いのプロの匂いが、漂ってくる武器なのは否めまい。

実際に、太刀と打ち刀で武装した、戦国期の武将の姿を示す(下)

近年、武田信玄(晴信)の出家以前の真像ではないかと、

話題になっているものだ(筆者もそう想う)

左腰(柄が左腕付近)から、平行に佩く(吊るす)のが太刀。

(上に大きく鞘先が観える) その上、青の柄巻、刃を上に向け、

やや斜めに、帯に差すのが打ち刀だ(下に鞘先が覗く)

甲冑、兜含め、装束が全て、時代に合っている稀有な例だろう。

B14020601

(捨身 Canon S110)

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