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2014年3月17日 (月)

七十一番職人歌合を観る(32)

B14031601

中世世界の市庭で、活躍していた女性たちの一人、

「餅売」(もちゐうり)である。

中世の餅(もちゐと呼ぶ)は、今日の餅と同じく、糯米を蒸し、

臼で搗くわけだが、饅頭のように中に具は入れず、

餅の上に、小豆餡などをトッピングする。

きび、粟、よもぎを混ぜて、搗くこともあった。

今でも、門前町の土産物で、似たようなスタイルの餅を、

観ることがある。やはり、正月、節句、祭礼のような、

ハレの日に合わせて、売られるものだった。

図像の女性は、垂髪を布で覆い、後を紐で結ぶ小袖姿。

木箱や曲物に、餅が並べられている。

ふっくらとした彼女の顔立ちも、「餅売」にピッタリという感じだ。

添えられた吹き出しの台詞は、

…あたゝかなる、餅まいれ…

~温っかい餅、おあがんなさいな~

ついでながら、「餅は餅屋」と云うが如く、

農閑期の片手間仕事ではなかったようだ。

れっきとした「餅座」があり、彼女もその一員のはずで、

もとより「プロの餅売」であろう。

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