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2014年3月19日 (水)

七十一番職人歌合を観る(34)

B14031801

中世世界の市庭は、様々な食品を商う女性たちで、

賑わっていたであろう。

荘園の地元、政所の連中が、接待のために、

市庭で酒肴を買出し、いくら支出したと云う、決算書も残っている。

中でも、やはり酒は、まず、調達すべきものだった。

酒を製造し、市庭で販売するのは「酒作」(さかづくり)である。

つい最近まで、酒造りの現場は、女人禁制なんてこともあったが、

中世世界では、その微塵も窺えない。

むしろ、女性が主役だったと謂ってもよいのではないか。

図像は、餅売のように、髪を布で覆い、紐で鉢巻状に後で結び、

小袖に打掛を羽織る。酒を入れた桶が二つ、一つは蓋付だ。

後方に、小分け用の「瓶子」(へいし=へいじ)二本が置かれる。

添えられた吹き出しの台詞は、

…先(まず)酒召せかし。

 はやりて候、うすにごりも候…

~何はともあれ、まず酒をお買いなさいませ。

 今流行っております「うす濁り」もございますよ~

この時代(室町末期=戦国期)は、既に、

「清み酒」(すみざけ)「濁り酒」「うす濁り酒」と選べたようだ。

「うすにごり」とは、現在の「無濾過」と呼ぶタイプの酒に、

近いのだろうか。

一寸味わってみたい気もする。

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