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2014年10月13日 (月)

願人坊、またある時は「チョンガレ語り」?

B14100401

願人坊については、二態挙げたが、

シーボルトの江戸人物画帳には、

もう一態、それと数えられるものが出てくる。

江戸では「チョボクレ語り」 上方では「チョンガレ語り」と呼ばれた、

芸能者で、その正体は願人坊だったと云うのだ。

願人坊が演じた芸能には、

「住吉踊り」「金比羅行人」「すたすた坊主」などがあったけれど、

「チョンガレ」とは、どんな芸なのか。

彼らの芸能は、殆どが大道か、門付けで演じられ、

その際に「祭文」(さいもん)も語られる。それが発展して、

世情を面白可笑しく、謡い囃す話芸となって、

江戸庶民に、大いに受けたわけだ。

画中では、既に「住吉踊り」のような僧形ではなく、

有髪の町人姿で、錫杖を鳴らしながら、

扇を操り(顔を隠す中世風の所作だ)語り歩く。

かつて宗教者であった名残りは、山伏と念仏者を想起させる、

錫杖と、首に掛けた「輪袈裟」だけである。

幕末になると、彼らは三味線弾きを伴い、

小屋掛けで演じるようになる。

現存の「浪花節」へ進化するまで、あと一寸であろうか。

(捨身 Canon S110)

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コメント

奈良田原本に残る「祭文語り」を拝見したときには、びっくりしました。
錫杖を振り鳴らしたり、ほら貝を口にあてながらうたったり。
ほら貝と山伏が頭の中でつながったのは言うまでもありません。

浪曲や三河万歳のルーツだったと言われるように不思議な芸能ですね。

投稿: 糸でんわ | 2014年10月13日 (月) 11時18分

糸でんわさま
芸能者集団を繋ぐキィが、山伏であるケースは意外と多いようですよ。彼らの存在を侮ってはならないわけです。

投稿: kansuke | 2014年10月13日 (月) 22時19分

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