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2014年10月23日 (木)

鯨取り

B14102201

シーボルトは日本の捕鯨についても、大きな関心を寄せたようだ。

長崎、鳴滝塾の門人、高野長英らに調査させ、

自らも、熱心に絵図や資料を収集していた。

その成果を、町絵師・川原慶賀に描かせたのが、上図であろうか。

シーボルトのメモに拠ると「ハダシ」とあるが、

「羽差」(はざし)ではないかと謂われる。

捕鯨の中で、海へ飛び込み、鯨に取り付いて、

銛で止めを刺す、役目を持った人々のことである。

一目で、異形なのは、細長く伸びた髷だろう。

長崎に程近い、平戸島の北西に在る「生月島」(いきつき)では、

実際、このような習俗があったらしい。

一説に、海中で意識を失ったときに、髷を掴んで、

船上へ引き上げ易いようにとも云うが、

シーボルトは、漁師が海難に遭った際に、仏神に加護を願い、

無事に戻れると、髷を切り、絵馬と供に神社に奉納したと記す。

どうも、後者のほうに、信憑性があるような気がする。

(捨身 Canon S110)

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