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2014年12月15日 (月)

鎌倉大町界隈 (9)

B14121401

「蛇苦止明神社」境内を探索してみよう。
「蛇形の井」と呼ぶ井戸が残る。
妙本寺の寺伝に拠れば、比企氏の乱(1203)で、
「若狭局」(頼家の嫡子、一幡の母。讃岐局とも)が、
身を投じたのだと云う。怨霊となった彼女は、蛇身へ化し、
今でも、比企一族の家宝を守っているのだとか。
あるいは、尾根を隔てた東側、名越寄りの谷戸、
松葉ヶ谷(日蓮の草庵が在ったことで知られる)にある、
「六方の井」とは底が通じ、主の蛇が間を往復しており、
彼女が居る時は、水面に小波が立つなんてことも。
日蓮が、極楽寺の忍性と雨乞いの祈祷を競ったのが、
当地であったと云うから、その関りで生まれた伝承であろうか。
B14121402
井戸の左手奥の古池にも、入水伝説があるようだ。
落葉で覆われた池中に、ぽつんと五輪塔の残欠が顔を出していた。
形状から推すに、中世のものか。
谷戸奥の、やや斜面に拓かれた平地なので、
比企一族の舘跡内と考えられ、「若狭局」の常の居所が、
建っていた可能性もある。中世世界では、このような故地を選んで、
怨霊鎮めの小堂を祀るケースが多いのだ。
B14121403
さて、世話になった。
縁があったら、また逢おうな。
(捨身 Canon G1X)

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