« 説経節「をぐり」を読む(37) | トップページ | 伊豆の国にて(1) »

2015年8月15日 (土)

説経節「をぐり」を読む(38)

B15081102

大津、関寺で、照手姫と別れた餓鬼阿弥(小栗)
その後、車を引いてくれる「檀那」(施主)が入れ替わり、
立ち代り現れて、土車は順調に引き継がれた。
逢坂山の関(上掲)を越える。
街道沿いの小屋は、一見、茶店か店棚ように観えるが、
「関屋」の可能性もある。
だとすれば、のんびりと番をする人々は「関守」であり、
旅人から「関銭」を取るのが仕事だ。
土車は「善行車」であるから、フリー(過所=かしょ)なのであろう。
B15081103
京の都に入った。
賑やかな洛中を「えいさらえい」と土車が引かれて往く。
さらに進んで、鳥羽、桂川、摂津国へ入って、
淀川河口の渡辺の津に至る。
其処より一路南下、熊野参詣道へ誘う「紀伊路」を辿るわけだ。
B15081202
天王寺、住吉大明神、そして、堺の浜(上掲)だ。
廻船や艀が多数舫い、中世後期の堺の津の繁華ぶり窺える。
紀伊国へ入れば「四十八坂」とも云って、峠坂が続く。
とうとう「こんか坂」(不詳。権現坂とも)下にて、
「車道険しきにより」引手が途切れ、土車は暫し放置されてしまう。
土壇場のピンチか。
B15081203
(捨身 Canon S110)

|

« 説経節「をぐり」を読む(37) | トップページ | 伊豆の国にて(1) »

歴史(中世史)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 説経節「をぐり」を読む(37) | トップページ | 伊豆の国にて(1) »