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2015年9月29日 (火)

鎌倉 二つの谷戸へ(10)

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鎌倉で、最も谷戸の奥まったところに在る禅寺が、瑞泉寺だ。

堂舎や境内は、こぢんまりとして、実に目立たないが、

「鎌倉らしい寺」として惹かれる人が多いと聞く。

筆者の父親もそうだったな。

鎌倉末期に、この辺りの谷戸に館を構えた、

幕府吏僚の二階堂氏が、夢窓疎石を招いて開いた。

その後、鎌倉公方足利氏の菩提寺となる。

やはり、見所は夢窓疎石が作った庭であろう。

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仏殿裏、谷戸の崖下に広がる庭園は、かつては土砂に埋もれ、

発掘調査で甦ったものだが、鎌倉で現存する唯一の、

由緒正しき、中世世界の庭園である。

池、中之島、岩窟は、自然の砂岩(鎌倉石)を掘り込んで、

造られている。

伊豆韮山、守山の「円成寺跡」で出土した庭園も、

ほぼ同時代のもので、酷似しているそうだ。

「円成尼」は夢窓疎石に親しく師事していたと云う。

彼女も当寺を訪れ、この庭を観たのかもしれぬ。

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典型的な谷戸奥の寺を呈して居るのが、よく判る。

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背後の崖は、人工的に切り落とした「切り岸」になっている。

橋を渡って、山頂へ登れば、夢窓疎石が建立した、

富士を望む「偏界一覧亭跡」に至るらしいが、現状は非公開だ。

(捨身 Canon EOS M3)

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