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2015年9月 2日 (水)

伊豆の国にて(18)

B15090101

願成就院は、鎌倉北条氏の氏寺という位置付けだが、
戦国期に焼亡後、江戸の宝暦年間(1751~64)に、
再建したのは、小田原北条氏のほうで、
韮山城主・北条氏規の子孫、河内狭山藩主氏貞だった。
もとより、両北条氏は、系統的に全く関係がない。
元来は伊勢氏であった小田原北条氏は、
彼らが関東に覇を唱えるに際して、鎌倉北条氏の跡を慕い、
自らを準える、或いは観立てることで「北条」を名乗った。
何代も後の子孫が、この故事をリスペクトし、
忠実に踏襲していたことが窺えて、興味深い。
B15090102
江戸期に再建された現在の本堂だ。
「大御堂」は、昭和三十年代に建立されたが、
名称自体は、創建時の壮麗な「大御堂」
 (おおみどう=宇治の平等院や、平泉の毛超寺、
  無量光院、鎌倉の永福寺=二階堂のように、
  左右に「翼廊」を擁した)から、受け継いだものだろう。
B15090103
おっと、本日お盆で拝観は休みらしい。
如何しようかと想っていたら、
何故か突如、イギリス人の青年が現れて、
ボランティアで「堂守り」をしており、
遠方からの拝観者のために「大御堂」を開けてくれると言う。
お蔭で、国宝の運慶仏を恙無く観ることが出来た。
まさに僥倖である。
B15090104
「大御堂」前より、韮山城の在る東方を望む。
あの低い尾根が、ほぼ正面に観えた。
山城との位置関係も真西にあたり、理想的なわけだ。
(捨身 Canon EOS M3)

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コメント

北条氏もろもろのお盆らしい計らいでしょうか^^
ググって阿弥陀如来さまを拝見し、どこかで?と。奈良博で開催された「鎌倉の仏像」の図録を引っ張り出したところ、横須賀・浄楽寺のと瓜二つ!(展示はされていなくて、参考として図録に載っていただけで残念でしたが)この2寺の阿弥陀如来さんが、運慶の基準作なんですね。
一度は拝んでおきたいものです^^

投稿: 糸でんわ | 2015年9月 2日 (水) 09時59分

毎度ご贔屓有難うございます。
確かに、本当にいい仏さんたちです。
今回の探索の目的の一つでしたが、
御利益に恵まれました。
韮山は、反射炉が世界遺産になったせいで
騒がしくなったようでが、
実はこちらの方が、得難い遺産なのです。
それと、両北条氏が不思議な縁で交錯する、
非常に興味深い中世史スポットでもあります。
二つの北条の謎解きでも、
重要なキィが隠れていると睨んで居るところです。

投稿: kansuke | 2015年9月 2日 (水) 15時03分

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