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2015年12月18日 (金)

説経節「をぐり」を読む(43)

B15121701

晴れて父母から、我が子と認められた小栗、

父兼家と揃って宮中へ参内する。

帝より畿内五ヶ国の国司に任じられるが、

加えて小栗は、美濃一国を願い、重ねて賜ったのは、

もとより仔細あってのことだった。

早速、洛中に高札を立て、奉公を望む者を募り、

三日で集まった三千余騎を率いて、

いよいよ美濃国へ「お国入り」となる。

B15121702

小栗一行は、青墓宿に着き、

あの因縁の「よろずやの君の長殿」の舘を宿所に定めた。

君の長殿夫妻は、選りすぐり百人の「流れ」(遊女)を並べ、

逆さまにになって、新しい国司様を迎える。

我も我もと「群参」する遊女たちに、小栗は少しも満足せず、

ただ、こう所望した。

「この舘の内に、水仕の常陸小萩と云う者があるか。

 お酌に立てよ!」

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