本の森から

2012年9月29日 (土)

熟読書

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此のところ、かみ締めるようにして、熟読している書がある。

「河原ノ者・非人・秀吉」

(服部英雄著 2012/4 山川出版社)

中世世界の被差別民の様々な実相を、

実証的な論考で纏めた大著で、引き込まれ続けている。

まず、本書では、

非人とは、基本は乞食を生業とする人々だが、

主体になっていたのは、ライ病者(ハンセン病)だったとする。

東博で観た一遍上人絵伝(一遍聖絵)を想い出した。

主要な街道沿いの、大きな社寺の門前には、

必ず、大勢の乞食たちの姿が描かれていた。

彼らは「かたい」または「かったい」とも呼ばれる。

それは、ライ病者を差す言葉でもあったのだ。

(捨身 CX5 2011.8/27 東博にて)

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2010年10月 4日 (月)

「職人歌合」をもとめる

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石井進氏の「中世のかたち」(2002/1 中央公論新社)の、

後半、市と宿、連雀商人に関する論考は思い当たることが多く、

(その件については稿をあらためる必要あり)

近頃に無く興に乗った。それに刺激されて、午前中、

Amazonにて、「職人歌合」(網野善彦著 岩波セミナーブックス)

「七十一番職人歌合…」(新日本古典文学大系)を発注する。

後者は、奇遇にも吉祥寺よみた屋さんの在庫で、

早速に発送してくれた旨のメールあり、感謝。

午後より、新横のショールームに出向き、

什器家具類の下見をこなす。

その足で、夕刻より会食、先程戻ったばかり。

(写真 CX3)

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2010年9月25日 (土)

明恵上人伝記

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Amazonにて、前から気になっていた、

「明恵上人伝記 平泉光(さんずいに光)全訳注」

(1980 講談社学術文庫)¥378也 を購入する。

発送元は岡山市南区豊成とあった。

その下にあるのは昨日観た「8x10カメラな仲間たち写真展」の図録。

ついでながら、会場では、

胸の振り子さん所用の、1932年製ライカDⅡも拝観させて頂いた。

ジュピターというロシアレンズが付いている。

所々、剥げて下地の真鍮が覗く黒塗りのボディが、

古い根来塗りを想わせて、実に粋だった。

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(写真 CX3)

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2010年9月 7日 (火)

ジュンク堂でもとめた最初の本…

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開店したばかりのジュンク堂で最初にもとめたのは、

「シリーズ遺跡を学ぶ №72 鎌倉幕府草創の地

  伊豆韮山の中世遺跡群」

 (池谷初恵著 2010・8刊 新泉社) @¥1575也

古代から近代に至る、

各地の話題の遺跡の最新情報をムック化した、

ちょっとユニークな、シリーズ本だ。

もとよりジュンク堂だから、ずらっと巻数が揃っている。

伊豆韮山はあの北条一門の故郷で、

頼朝の旗揚げ、政子との馴れ初めの地、

戦国期では、堀越公方、北条早雲の韮山城と、

中世史スポットがテンコ盛りである。

しかも、最近になって発掘調査が進み、

北条氏館の発見などの成果があった。

中世の景観も比較的よく残っているようだ。

要探索地のリストに加えねばならぬ。

(写真 CX3)

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2010年9月 4日 (土)

あのジュンク堂開店

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あのジュンク堂が開店したというので覘いて来た。

まぁ、当方の地回りであるが…

歴史・民俗・宗教コーナーの充実ぶりは、予想通りだろう。

ちょっと、見ただけで欲しいものがいくつも目に留まるし、

いくらでも時間がつぶせそうで、今日は早々に退散する。

はたして、この街でこれほどの書店がうまくいくかどうか。

………

おわら最終日に八尾町、雨ぱらつくと。

すわと思って、

ウェザーニュースのピンポイント予報などをあたるが、

大丈夫そうである。

さっきの振り子さんのツイッターでは、

「おたや階段」での演舞が配信されていた。

ポロン、ポロンと携帯のシャッター音まで聞こえる。

~虫の音の向こうにおわら拍子聞く~

これは、まず俳句のほうが頭に浮かんだ。

~吹く風と何時しか果てぬおわらかな~

(写真 CX3)

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2010年8月20日 (金)

近世の被差別部落

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一昨日に触れた、

「近世の被差別部落」(歴史公論ブックス4 1981 雄山閣)

所収の論考で引用されている、

昭和10年東京府調査・府下部落一覧と、

それから漏れている地区(その数のほうがずっと多い)一覧を見て、

筆者が探索した都下の、

中世の都市的な場の跡と思われる地区が、

ほぼ例外無く一致していることに、深く頷かされた。

(もとより、現在、その痕跡は殆ど消滅しているが)

江戸期の状況を引き継いでいるのは、当然、想定出来るけど、

その起源が軽く中世後期に遡るのも確実なのだ。

上は雑司が谷界隈。

(写真 ライツミノルタCL Mロッコール40㎜F2 PR400)

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2010年8月15日 (日)

日本石仏事典

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古本市にて、

「日本石仏事典 第二版 1995」(庚申懇話会編 雄山閣)

を購入する。

Amazonでは、程度は良くても、\10000からだったので、

多少ヤレテいるが、@\1500也 ということで決めた。

夕刻より、八王子のN氏宅で松茸尽くしのご膳と、

お薄を頂き、先ほど帰宅したばかり。

岩手の銀河高原ビールも旨し。

(写真 CX3)

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2010年8月14日 (土)

中世のかたち

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お盆恒例の古本市を覘く。

「日本中世Ⅰ 中世のかたち」(石井進著 2002 中央公論新社)

をもとめるに、@\735也

中世史研究の基本概念を、

もう一度、整理、通観するに好適な書である。

ちょうど、筆者の指に隠れてしまっているが、帯に、

「豊臣秀吉は若いころ、なぜ、針を売って歩いていたのか」とある。

これだけでも、かなり魅かれるテーマだ。

外見がきれいで、安かったのは、

前の読者が所々、鉛筆で傍線を引いたためだろう。

いつも思うのだけど、こういう読み方は理解出来ない。

筆者は、気になった箇所は栞を挟むだけにしている。

そのために、日頃から美術館や博物館のチケットの半券を、

捨てずにためているわけだ。

石仏関係のコーナーも気になった。

季刊・日本の石仏、日本石仏事典、石仏入門、石佛賛歌…

実にシブイ!

会期は来週水曜日までなので、おいおいと観ていこう。

(写真 CX3)

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2010年5月29日 (土)

「海民と日本社会」

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書店の平積みで、

「海民と日本社会」(網野善彦著 1998-2009 新人物文庫)

に目が留まり、思わず購入するも、

後で既読じゃないかと、本の森を探索したら、

下層のほうから、同じく網野善彦氏の論考、

「海の領主、海の武士団」(1994 朝日百科日本の歴史別冊)

が出て来た。

このところ、胸の振り子さんと話題にしていた、

「永徳4年2月23日 松浦党一揆契諾状」の全文と写真が、

所収されている。10年以上前に読んだはず。

だから、どっかで見たと感じていたのだ。

本日買った書も、いずれ出て来るであろうなと、

ページを捲りつつ、

もう一つ、忘れていた懸案を思い出してしまった。

めっきり、記憶の衰えを覚らされた一日。

(写真 CX2)

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2010年5月25日 (火)

「中世民衆の世界」

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最近の読書の中で、いろいろと思い当たることや、

ヒントが多かったのが、

「新版 雑兵たちの戦場 中世の傭兵と奴隷狩り」

(朝日選書 1995-2005 藤木久志著)だった。

そのため、あちこち調べたり、確認したりすることがあって、

読了に少し時間がかったけど、得るものは大きかったと思う。

その最終章から…

…凶作と飢饉の続く中世日本の死の戦争は、

 「食うための戦争」という性格を秘めていた。

 その意味で戦場は大きな稼ぎの場であり、

 生命維持装置であった…中略…

…だがその底で、稼ぎ場の戦場を閉ざした、

 十六世紀末~十七世紀初めの日本社会は、

 アジア諸国の戦場と国内の新たな都市へ、

 金銀山へ、さらに全国の巨大開発へと、

 奔流のような人々の流動を引き起こしつつ、 

 「徳川の平和」「日本の鎖国」へと向かおうとしていた…

本日、藤木氏の新著、

「中世民衆の世界 ―村の生活と掟」(岩波新書)を購入する。

(写真 CX2)

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